普段のワンちゃんは普通に寝ていても、たまにすごい寝相になっているなんてことはありませんか?今ワンちゃんや猫ちゃんなどペットたちの様々な寝相がSNSで人気を集めていますよね。その中でもよく見かけるおなかを出してゴロンと寝ているところ。おなかを出して寝るのには一体どのような意味があるのでしょうか?その内容を詳しくみていきましょう。

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仰向けでわかるワンちゃんの気持ち

服従の証

元々犬は警戒心の強い生き物です。おなか部分は被毛が薄く、皮膚もとても柔らかいため、ワンちゃん自身の弱点にもなりなかなか相手には見せないところなのです。かつて野生だったころに仰向けになる事でリーダーへの信頼と服従を示したり犬同士の喧嘩で降参や負けを認めるためにこのような仰向けの体勢を取っていたとされます。その頃の名残りから飼い主さんや家族とのしっかりとした主従関係で仰向けになるとされています。

安心している

もう1つが安心しきっているという気持ちの表れです。急所であるおなかを見せているのはとてもリラックスをしているという証拠です。普段住み慣れた環境で周囲に敵がいないことが分かっているので安心して無防備な体勢で寝ているのです。
どちらにしろ、飼い主さんとの信頼関係がなくてはこのような体勢で寝ることはできないため、ワンちゃんが仰向けで寝ているのは非常に喜ばしいことなのです。

何の気持ちも表していない場合もある!

室内犬の場合だと外敵がいないため、仰向けで寝ている場合が多くみられます。前述したように主従関係や信頼関係により仰向けで寝ている場合もありますが、そうでない場合もあります。

そうでない場合だと、夏の時期でワンちゃんが「暑い」と思っているときや激しい運動をしたり、散歩中に他のワンちゃんに会って神経をたくさん使った時に仰向けで寝ることが多いようです。他にはただ背中がかゆいだけの場合もありますね。

そして仰向けで寝ているときは深い眠りであることが多いため、体勢を変えさせるためにわざと起こすなどはせず、ゆっくりと眠らせてあげましょう。

仰向けにしてはだめな犬種もいる

前述したことを踏まえるとワンちゃんは仰向けで寝られるようになった方がいいのでは!と思い、うちの子も仰向けにならないかな?と試行錯誤する方もいるかもしれません。しかし犬種によっては仰向けになることが健康を害してしまうこともあります。ではどのようなワンちゃんは仰向けにしてはいけないのでしょうか?

短頭種のワンちゃん

具体的にはパグやシーズー、フレンチブルドックなどの短頭種は鼻腔が狭く、鼻腔から口頭、のどの入り口や奥の上部気道が詰まりやすくなっています。そのため、仰向けになると喉元が塞がり呼吸ができなくなってしまいます。それにより気管虚胱を誘発する原因にもなりかねませんので注意してください。

骨格上向かない犬種

軟骨異栄養性犬種という、生まれつき軟骨異栄養症の遺伝子を持っているワンちゃんは長時間身体を反らせるポーズにより、椎間板ヘルニアを患ってしまう可能性もあるため注意が必要です。

代表的な犬種はミニチュアダックス、トイプードル、パピヨン、チワワ、ヨークシャテリア、ミニチュアピンシャーなどの小型犬や大型犬ではゴールデンレトリバーなどが挙げられます。こちらの犬種のワンちゃんたちは無理に仰向けの状態を取らせることのないようにしましょう。

仰向け抱っこのしつけ方

寝ているときだけでなく、ワンちゃんが起きているときに飼い主さんが仰向けにしてあげることもあります。これを仰向け抱っこと言い、太腿や膝の位置でワンちゃんを仰向けにして行います。仰向け抱っこには様々なメリットがあるため、基本のしつけでこちらを覚えさせる飼い主さんも多くいるかと思います。ではどのようにしつけるべきなのでしょうか?

仰向け抱っこのメリット

ワンちゃんを落ち着かせる役割
来客者などで興奮しやすいワンちゃんの場合、仰向け抱っこをすることで感情を落ち着かせてあげることができます。

お手入れが簡単にできる
仰向け抱っこに慣らしておくとワンちゃんが嫌がるおなか周りのブラッシングが楽になります。シャンプーしたあとドライヤーでおなか部分を乾かすときもスムーズにできますね。

病院で診察しやすくなる
ワンちゃんを診てもらうときおなかを見せた状態で診察することがあります。しかしこちらはなかなか難しく、普段慣れない環境でもありますので元からおなかを見せることに慣れている子とそうでない子では診察のしやすさにも大きな違いがあるようです。

どうやってしつけるの?

普段自分から仰向けにならないワンちゃんはいきなり仰向けにさせようとしても、嫌がってうまくできません。仰向けにするためには側頭部や背中に手を当てて、仰向けのポーズを教えてあげることから始めるようにしましょう。

暴れたり噛まれたりしないよう、片方の手で前足を軽く押さえます。このときにひどく嫌がるようでしたら無理にすることはせず、あくまでワンちゃんの意思を尊重して行います。ワンちゃんがほんの少しでも仰向けになることができたら、たくさん褒めてあげてくださいね。
そうすることでワンちゃんは仰向けになると飼い主さんが喜んでくれると学習して仰向け抱っこができるようになります。

また、普段から抱っこをされることが好きなワンちゃんには、抱っこのポーズから仰向けのポーズへとしてあげると受け入れてくれやすいかもしれませんね。

仰向け抱っこをしつけるときの注意点

ワンちゃんに仰向け抱っこをする際は決して無理にやってはいけません。無理やり仰向けにしようとすることでワンちゃんが恐怖感を覚えたり、そのポーズ自体が嫌いになってしまう場合があります。しつけをする際は徐々に、ワンちゃんのペースに合わせてするようにしましょう。

また、前述した短頭種のワンちゃんは仰向けのポーズ自体がNGですし、軟骨異栄養性犬種のワンちゃんは長時間仰向けにしないよう最善の注意を払ってあげてくださいね。

ワンちゃんが仰向けになる意味合いやそのしつけ方など、色々見ていきましたが、いかがでしたでしょうか?仰向け抱っこのしつけをすることに関しては賛否両論ありますが、ワンちゃんが安心できる環境で自然と仰向けになってもらえるのが1番です。すぐにしつけをするのではなく、まずはワンちゃんとの信頼関係を築いてみてからでも遅くはありません。ワンちゃんのことを考えた判断をしてあげてくださいね。


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