ペットブームと言われている昨今、ひと昔前と比べると、ペット可の賃貸物件も少しずつ増えてきていますよね。犬が飼いたい人にとっては朗報ではあるけれど、実際にペット可賃貸物件を探そうと言うときに意外と難しいことがあります。例えば、よく考えたら「犬を飼えるからって大型犬はどうなの?」とか、「多頭飼いでもOKなの?」など、どこまでが何が可能か、範囲がよくわからないことってありませんか。

そんな、ペット可物件あるあるや、実は知っておかないと損をすることなど、チェックすべきポイントをまとめてみました。

ペット可賃貸ならなんでも飼えるわけじゃない

ペット可のいい物件があった!と喜ぶ前に知っておくべきこととは

ペット可だと表示してくれている物件は、結構増えてきました。それでもペット可物件は割合的に少なくて、いい条件の物を選ぼうと思うと、なかなか巡り合えないかもしれません。やっとの思いで見つけて、やれやれ、これで愛犬との楽しい生活をスタートできる!と喜んでいると、思わぬ事態に遭遇して困ってしまったなんてこと、実は多々あるのです。喜ぶ前にぜひ知っておいてほしいこと。それは、「ペット可」はどんなペットでもOKという意味ではない、ということです。

ペット可賃貸でも飼っちゃいけないペットがいる?

私たちが賃貸物件を借りる時、「ペット可」と書かれている賃貸ならどんな動物でもOKだと感じてしまいがちですよね。人間以外の動物であれば、それはペットだよね?と思いますからね。ところが、「ペット可」と言った時、実は「条件付きペット可」という意味だということは、不動産業界では暗黙の了解のような形になっています。つまり、「何らかの条件を満たすペットであれば可能だよ」ということなのです。

これはなぜかと言うと、検索時に拾いやすいので便宜上「ペット可」という言葉でくくっているのです。各ペット可物件にはそれぞれ条件があり、例えば、「室内犬はOKだけど猫はNG」とか、「爬虫類はNG」、「小型犬のみOK(大型犬はだいたいほとんどの物件でNGです)」、などのように、オーナー側の提示する条件がつけられているのです。仮に、「小型犬のみOK」であったとして、さらに「2頭まで」とか、細かく決まっていることがほとんどです。まずは、「ペット可」で検索してヒットしたとしても、詳しい内容は不動産会社へ問い合わせて確かめておかなければいけません。

不可だと言われやすいペットと許可されやすいペットとは

ペット可の賃貸物件は、ペット不可の賃貸物件よりも傷などがつきやすく部屋が傷みやすい、臭いがつきやすいといった特徴があります。鳴き声などの騒音で近所トラブルにもなりやすいですよね。これはペットを飼う上で仕方のない部分ではありますが、貸主になるオーナーの気持ちになってみるとそれらは全てリスクであり、コストがいくらになるのか分からないものでもあります。

もしも今挙げたようなリスクが少ないであろう動物であれば、ペットとして飼うことを許可してくれる場合がほとんどです。つまり、うるさくない・臭いが少ない・床に傷がつきにくい小動物などで、例えばハムスター、うさぎ、魚などです。鳥は種類によっては騒音にもなりやすいですし、数によっては鳥糞で壁紙が汚されることがありますので、不可とされるところもあります。一方、大抵の賃貸物件が不可としているのが大型の犬です。噛み傷、爪のひっかき傷など、どうしても小型犬よりは破損の率が高く、鳴き声などでご近所トラブルにも発展しやすいといったイメージがあるのでしょうね。また、希少生物や危険生物と言われているペットは、脱走の危険があるものについては、近所トラブルに発展しやすいことから不可とされているところも多いようです。

また、そもそもペット可条件に含まれていなくても、許可が必要な動物もいます。主に、ワニ・ヘビ・トカゲ・イグアナなどの爬虫類になります。各自治体で定めた条例などによって種類が異なりますので、まずは各自治体に確認を取りましょう。許可がされなければ、ペット可賃貸云々の前に、そもそも飼うことができません。

ルール違反だと言われないためにも契約書にはしっかり目を通そう

いざその物件を借りようと決めたなら、まずは契約をかわす前にしっかりと契約書に目を通しましょう。実際に賃貸契約をする流れとしては、賃貸申し込みを行うと、審査などがってそれが通ると、契約締結となります。契約書やそれに付随する添付の覚書、同意書といったものに書かれていることが、借主と貸主の間で約束する内容になります。サインする前には、必ず内容にはしっかりと目を通し、特にペットに関する事項はチェックしておきましょう。でないと、「2頭いる犬を飼う予定で契約したのに、住み始めたあとからオーナーに目撃されて1頭しかダメだと言われ、退去を迫られる」などのトラブルに会ってしまう可能性があります。

ペット可賃貸ならかかってくる費用

入居時にかかる一時金などがやや高いケース

ペット可としている賃貸物件は、賃料がペット不可の所よりもいくらか高い値段設定になっている場合があります。また、敷金や礼金をやや高く設定して、補修費用を先に払ってもらおうという場合があります。そういう場合のは相場より1~2か月分多めになっています。物件によっては、敷金、礼金という名前ではなく、「ペット権利金」や「保険金」という名前で払わせるところもあるようです。

退去時に請求される費用がやや多いケース

他にも、敷金や礼金は他の物件と同じかほとんど0だとしても、退去時に高めの金額を支払わなくてはならないといった物件もあります。この条件についても契約書には詳しい内容が書いてあり、クロスの張替え、カーペットの張替え、畳替え、ペットのケージなどペット用品を設置することによる傷の補修、ペット用の脱臭、消毒、クリーニング費用などを借主が負担するよう求めている場合が多いようです。

急な転居をせまられて思わぬ出費になるケース

また、入居中になんらかの事情で退去せざるを得なくなったとしたら、引っ越し代金や次に借りる賃貸契約に際する一時金など、まとまったお金が必要になってきますよね。例えば、ペットに関してご近所からクレームなどが発生し、収集がつかない状態になったとか、契約時に申告していたペットとは違うペットを増やして飼っているなどで契約不履行だとされた場合には、貸主から退去して欲しいと言われることがあります。そうなると、予定外の出費が発生してしまいます。最悪は引っ越しもありえるということは覚悟して、普段からマナー良く暮らすようにしましょう。

犬を飼っていた場合の退去時精算はいくらかかるのか

フローリング修繕

材質にもよりますが、犬が家庭内運動会をくりひろげた結果、爪によるひっかき傷がフローリングについてしまっている場合がありますよね。その場合には、フローリングの張替え費用を請求される場合があります。フローリングの張替えとなった場合の相場費用は、1㎡あたり3000円~8000円になります。ただ、室内のフローリング部分の全面がくまなく傷つくということも少ないので、住居部分の総面積すべてを修繕する必要はありません。

また、よく見なければわからないような傷のへこみや小さな傷など、人間が普通に生活している範囲で起こり得るような程度の損傷なら、入居者負担にはならず、貸主負担になります。

どの程度でどちらが負担すべきなのかは、退去時精算でもっとも揉めやすい部分ではありますが、納得のいく請求かどうかはしっかり見極めて、貸主と話し合いの上で決めていきます。

壁紙の破損やシミ

どんなに注意していても、普段はそんなことしないとしても、ペットが壁を齧ってしまうようなことって起こり得ますよね。また、しつけの途中で、壁にマーキングをしてしまう子犬もいるかもしれません。壁紙にちょっとシミがついただけなら、その壁も壁紙の張替えだけですむのでさほど高額な請求にはなりにくいです。ただ、何度も何度も同じところでオシッコをしてしまって変色したとか、中のボードまで補修しなければならない状態になってしまったなどの場合には、クロスの張替えだけでなくボードの補修や張替えが必要になる場合もあり、その場合には多少高額な請求になってしまうことも考えられます。

ちなみにクロスの張替え相場は、1㎡あたり1200円前後となり、6畳間の場合では壁面が約30㎡と言われていますので、36000円前後ということになります。

畳の破損やシミ

畳も、フローリング同様に、明らかにペットにものと分かる傷やシミが借主に対する修繕費用の請求対象となります。畳は、通常は表替えだけですむことがほとんどですが、よっぽど同じ所でオシッコをし続けてシミと臭いがとれず、中の方までカビて痛んでいるような場合は、畳自体を取り換えることになりますので、やはり高くつきます。表替えなら1枚2000~3000円程度で、畳本体を替える場合は1枚4000~8000円程度の費用となります。

柱の傷

軽いひっかき傷程度なら、浅い傷ですので、簡単な補修で目立たなくなることもあり、さほど高額請求にはなりません。でも、長年住み続けてた結果、ボロボロにしてしまった場合や、何度も同じ場所で噛んでしまったり、さらに柱が唾液などで濡れてさらに痛みがひどくなっているような場合は、高額になってきます。素材にもよりますが、ざっと1~5万円くらいの費用はかかってきます。

退去時精算で高額請求されないために

通常、しつけがされていないなど、明らかにペットによるものと分かる室内の傷やシミは、退去時に請求されます。ただ、長年住んでいれば経年劣化のうちに入ると見なされる場合や、減価償却に含められるものもあります。

万が一借主の負担分が発生したとしても、結果的に敷金内で収まり、追加料金は発生しないことが多いのですが、稀に高額請求されてしまうケースもあります。パターンとしては、明らかに同じ場所をペットがひっかき、壁に穴をあける、床や畳にシミがついて中の方まで劣化している、柱がボロボロになっていて見た目にハッキリわかるなどの場合です。リフォーム費用に、50万~80万ほどかかることもザラにあります。

あらかじめ敷金などを払っているなら、そこからまずクリーニング代やリフォーム代を差し引き、余れば差額が戻ってきますし、足りなければ不足分を請求されることになります。ただでさえお金のかかるお引越しで、さらに請求されるとちょっと痛いですよね。

そうならないためには、何よりも普段からのこまめな掃除と、ペットのしつけをしっかりとしておくことです。また、借主が分かっているのに放置していたがために損傷がひどくなってしまったようなケースの場合、善管注意義務(その物件を借りている人にはその物件を管理し、貸主の権利を守ることが求められる)の不履行とみなされ、貸主への修繕費用請求が妥当と言われかねません。訴訟などになると、ちょっと面倒ですよね。

こうした要らぬトラブルを避けるためには、日頃からの注意、清掃は必須です。そうすることで後々思いがけない大きな金額を請求されるなどは防げます。ただし、中には借り主が支払う必要のない範囲まで請求してくる貸し主もいます。少しでもおかしいな?高すぎないかな?と感じたら、自分でも修繕見積もりを取ってみたり、妥当性を確認するなどをしてみるといいでしょう。

こちらもあわせて確認してみてくださいね。> 賃貸だけど犬が飼いたい!知っておきたいペット可賃貸10のポイント

 


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