ワンちゃんは実は様々なところで紫外線や直茶日光のダメージを受けています。飼い主さんが大丈夫だと思っていても、気付かぬうちに熱中症になってしまっていることも。そうならないためにも早めの熱中症対策で日差しの強い季節を乗り切ってくださいね。

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熱中症を予防しよう

ワンちゃんは下記の4つで熱中症を発症することが主になります。熱中症にさせないためにも、まずはその予防をすることが大事です。どのようなときに熱中症になるのか、予防方法もその時々により変わりますので、まずはそちらを見ていきましょう。

室内で飼育している場合

閉めきった部屋で室温が上昇すると熱中症にかかる可能性も高くなります。気温がそこまで高くない日であれば窓を開けて風通しを良くさせておき、気温の高い日はエアコンを付けて温度を調整してあげましょう。また、夏は普段よりたくさん水を飲むので、いつでも十分な水分を取れるようたっぷりと用意してあげてくださいね。

屋外で飼育している場合

暑い時期には玄関先やガレージなどに避難をさせてあげるのが無難です。それが難しい場合は日よけや風通しが良くなるところを作ってあげてください。屋外ですと、気温により水が蒸発してしまう可能性も考えて水分補給がきちんとできる環境を整えてあげましょう。

散歩に連れて行く場合

日差しが強く気温の高い日中の時間は避けてあげるようにします。真夏のアスファルトは50℃を超えますので地面の近くを歩いているワンちゃんにとっては灼熱です。熱中症のリスクを高めるだけでなく、肉球の火傷にも繋がります。朝の早い時間か日が沈んだあとの比較的涼しい時間を狙って散歩に出かけてあげると安心できますね。散歩のときも飲み水を忘れずに持って行ってくださいね。

車に乗せる場合

車内は気温が上がりやすいので、エンジンを切った車内に放置するのは夏以外でもとても危険です。車に乗せる場合はエアコンで車内を涼しく保ってあげて下さい。窓にカーテンなどの日よけ対策をするのも有効です。エンジンを切った状態で閉めきった車内に置いていくのは、たった数分でも命取りになるので絶対にやめましょう。

ワンちゃんが快適に過ごせる環境を

ワンちゃんが熱中症にならないためにも、風通しが良く熱がこもらないスペースを確保してあげることが必要です。水遊びが好きな子には簡易プールを作ってあげると自発的に遊んでくれるため、体温が上がるのを防ぐことができますね。

こんなワンちゃんが熱中症になる

ワンちゃんが暑さに弱い理由

ワンちゃんには汗腺が主に肉球にしかないため、体温調節がとても苦手です。そのため暑くなると舌を出してハァハァと速く浅い呼吸(パンティング)を行い、唾液を蒸散させたときに出る気化熱で体温を下げます。
体温調節のほとんどを呼吸に頼らなくてはならないため、高温多湿の環境にとても弱いです。特に水分を十分に飲むことのできない場合や排尿を我慢してしまう環境になってしまうと熱中症になるリスクが高まってしまいます。

熱中症になりやすい犬種

短頭種
シーズー、ペキニーズ、パグ、ブルドッグなどの短頭種のワンちゃんは身体の構造上、スムーズな呼吸がしづらく、暑いほどさらに呼吸のしづらさが悪化するため、熱中症になりやすい傾向にあります。

子犬や老犬
子犬や老犬は体の生理機能が未発達であったり、逆に衰えていることが多かったりで体温調節が上手くできないため、成犬に比べて注意が必要です。

肥満気味
肥満気味のワンちゃんは皮下脂肪が断熱材となってしまい体内に熱がこもりやすく、心臓にも負担がかかっています。その上、首のまわりの脂肪によって気管が圧迫されて呼吸機能が低下し、呼吸による体温調節が難しくなるため、熱中症になりやすい傾向があります。

北方が原産の種
シベリアンハスキーやサモエド、ポメラニアンなど原産国が北方のワンちゃんは被毛が他の犬種に比べて厚く、生まれつき暑さに強い体質ではありますが、気付かぬうちに熱中症になってしまうことがあります。

熱中症の症状とは?

熱中症の初期症状

通常のワンちゃんの体温は36℃~39℃ほどです。それが体温の急激な上昇により40度以上を超えてしまうと呼吸数と心拍数が増加してしまいます。日中に散歩に連れて行ったあとなどになかなかパンティングがおさまらないようなら熱中症になっている可能性があります。

ただ走り回ったあとなどでパンティングをしているだけなら、自分で水を飲んだり冷たい床を探しておなかをくっつけたりして、ちょっと身体を休めてからまた遊ぶといった調節をします。ワンちゃんがぼーっとしている様子で荒い呼吸を続けているようなら熱中症の可能性が高いので、早めに動物病院へ連れて行くようにしてください。

更に進行してしまうと

熱中症になってしまうとよだれを大量に出すほか、嘔吐や下痢をしたり、ふらふらとしてしまうこともあります。目や口腔粘膜が暗めの赤色に充血することもあります。
更に進行が進んでしまうと、虚脱や失神、筋肉のふるえが見られ、意識が混濁し、呼びかけにあまり反応しなくなってしまうこともあります。また、完全に意識がなくなったり、全身性のけいれん発作を起こしたりすることも。

末期まで症状が進んでしまうと、吐血や下血(血便)、血尿といった出血症状が見られたり、酸素をうまく取り込めずチアノーゼになってしまったり、最悪の場合はショック症状を起こしてしまい命に関わることもあります。
そうならないためにも早期発見が重要になりますね。

熱中症になってしまったときの応急処置

意識がある場合

身体を冷やし水分補給をさせてあげることが重要になります。ひとまず涼しいところへ移動をさせて、水が飲める状態であればたくさん飲ませて水分を補給してあげます。スポーツドリンクがあれば、水で半分に割って飲ませてあげるとより効果的です。
そして冷水で濡らしたタオルを頭や脇の下、内股の付け根に当ててあげたり、シャワーなどで身体全体に冷水をかけてあげましょう。その際体温を下げ過ぎないようこまめに体温測定をして、39℃まで下げてあげます。
そのあとはなるべく早く動物病院に連れていきましょう。

意識がない場合

上記と同じように冷水をから全体にかけて急いで体温をさげる処置を行います。それと同時に動物病院に連絡を取り、一刻も早く連れて行きましょう。意識がないことに慌ててそのまま病院へ向かってしまうと更に悪化してしまう可能性もあります。まずは身体きちんと冷やしてから連れて行ってくださいね。

どちらの場合も同じですが、症状が落ち着いたからといって、応急処置で止めてしまうのは厳禁です。見た目は普通に戻ったように見えても体内の循環器や臓器がダメージを受けている可能性があります。必ず動物病院で診察を受けてくださいね。

 

いかがでしたでしょうか?ワンちゃんの熱中症は重症化してしまうととても深刻です。そうならないためにも、まずは予防をしっかりしてあげましょう。暑い時期にワンちゃんが快適に過ごせる環境を作ってあげるのも飼い主さんの役割です。予防をしてたのにも関わらず熱中症になってしまった場合は、応急処置をしっかりして早めに動物病院で診断してもらってくださいね。


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