子犬のうちは調子を崩しやすく、下痢や嘔吐も多いと言われることも。
そうは言われても、実際に下痢や嘔吐があれば心配ですし、まして血便となれば大事件。
慌てふためく飼い主をよそに、あれ?元気・・・?

元気そうに見えても油断ならない子犬の血便、その原因と対処法は?

子犬が血便!いったい何が起きたの?!

子犬のうちは下痢や嘔吐も多いと言われることがあります。

アニコム損保の家庭どうぶつ白書2016年版の疾患統計を見ても、犬の疾患のうち、消化器系疾患は皮膚や耳の疾患に次いで高く15%ほどを占めます。
そのなかでさらに0歳の犬の疾患としては消化器系がもっとも多く20%を超える結果に。

これほど多い理由としては、ワンちゃんが必要とする栄養にはタンパク質が多く悪玉菌が多い腸内環境になりやすいことや、人間などと比べて腸が短いことなども原因のひとつだと言われます。

また、生活環境の変化やそれによるストレス、食生活の変化、発育途上にある体の未熟さから成犬と比べて免疫力が弱いなどの理由が挙げられます。

1回に食べるフードの量が多かっただけでもおなかを壊すことはありますし、ウィルスや細菌への感染リスクやワクチン接種の影響。
子犬には「おなかを壊す原因」になりうるものが、成犬よりもたくさんあるんですね。

そして油断大敵なのが子犬のおなか。
下痢や嘔吐だけでも命にかかわる事態に発展することがありますし、血便となればなおさらです。

血便が出るということは、原因によらず体内のどこかしらからの出血があるということ。
その出血による貧血もまた、子犬の生命を脅かす原因となりうるのです。

子犬の血便の原因は?

子犬の血便にはさまざまな原因が考えられます。

  • ストレスや疲れ
  • ウィルスや細菌の感染
  • 寄生虫や原虫
  • 異物の誤飲、誤食
  • 消化不良、アレルギー
  • ワクチン接種の影響

そのほかにも、冷えからくる下痢で血が混じることや内臓疾患による血便などがあります。

ストレスによる下痢や軟便、血便

理由のひとつには、環境の変化によるストレスが挙げられるでしょう。ペットショップやブリーダーさんのもとから離れ、迎えたばかりの子犬では特に多いようです。

発達段階にある子犬の体は変化やストレスにも弱く、思いがけないちょっとしたストレスにも敏感に反応して下痢や軟便になり、さらに血便に発展することがあります。

消化不良

食べすぎ・飲みすぎは人間でもおなかを壊す原因になりますが、子犬の場合はさらに繊細です。

フードの量が多くて食べすぎによる下痢を起こし血便が出るようになることもありますし、量に問題がなくても食べ慣れないものを食べたことによって消化不良を起こすこともあります。

初めて食べさせたものがあるときにはアレルギーが原因となっているケースもありますし、水が原因ということも。

”うちの場合は、ミネラルウォーターを飲ませていることが原因”
”水道水をあげるようになってから、10日ほどで治りました”
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14110326944
引用「Yahoo!知恵袋」

異物の誤飲、誤食

好奇心が強く、何にでも興味を持ちやすい子犬たち。歯の生え変わりなどもあり、おもちゃなどを齧って遊ぶ姿もよく見られますね。こうした時期の子犬には、誤飲・誤食の危険もたくさん。

食べてはいけないものを食べたり舐めたりした場合だけでなく、齧って遊んでいたおもちゃなどの破片を飲み込んでしまっていることも。この飲み込んだものが胃や腸を傷つけ出血し、血便になることがあります。

そのほか、ワンちゃんが食べてはいけない食品の誤食による血便も受診理由としては実は多いのだとか。

ウィルスや細菌の感染

体力や免疫力のまだ弱い子犬では、ウィルスや細菌への抵抗力も低く感染リスクが高いと言えます。

さらに感染したときの悪化のスピードも速いことがあり、血便が見られた段階では元気そうにしていても半日もしないうちにみるみる元気がなくなっていくといったことも起こります。

寄生虫や原虫

ブリーダーさんやペットショップから購入した場合では、寄生虫や原虫に関する検査を受けていることが多いようです。しかしこの検査の段階で発見されなかった寄生虫や原虫が、時間をおいて体力の弱ったときなどに増殖する可能性はゼロではありません。

寄生虫や原虫が原因になっているときは明らかに便の臭いが悪い・強いといった特徴があります。

ワクチン接種の影響

ワクチン接種後に下痢や嘔吐、発熱、食欲不振といった症状がでることがあります。

ワクチン接種の影響で一時的に免疫力の低下やホルモンバランスが乱れが見られることがあり、ワクチン自体の副作用だけでなくそうした体調の変化が下痢を引き起こし、血便の原因となることもあります。

子犬の血便への最適な対処は「動物病院へ連れて行く」

油断できない、子犬の血便

ウィルスや細菌、寄生虫などによるものや、内臓疾患が原因となるもの。
こういった原因であると分かっていれば、すぐにでも動物病院へ連れて行こうという判断になりますよね。

しかしストレスが原因と思われるときや食べすぎなどの消化不良が原因と思われるときなどには「ちょっと様子を見ようかな・・・」と考えることも。

子犬の場合、体力や免疫力もまだ弱く、体も小さいですよね。下痢や軟便・血便が見られたときに「でも今、元気だしな」と様子を見ていたらみるみるうちにグッタリと元気がなくなってしまったりということもあり得ます。

下痢のときなどは、体力の低下や脱水症状などが心配されます。特に血便が続いているような状況では、体内で起きている出血が原因で貧血を起こす可能性もあります。

子犬の小さな体の中で奪われている体力・水分、そして血液。今は元気に見えても、時間を追うごとに深刻な影響をもたらすこともあるのです。

また異物の誤飲・誤食による血便がある場合には、さらに注意が必要です。

おもちゃの破片など、ごく小さなものであれば自然とウンチに混ざって出てくることもありますが、材質や大きさによっては胃や腸を傷つけ血便の原因となったり、腸の中で引っかかってしまうと腸閉塞や腸重積の危険も出てきます。

こんなこともある、子犬の血便

”パルボウィルスに感染”
”生後2ヶ月弱(ワクチン1回)でペットショップから購入し、迎え入れて1週間で発症”
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1339167788
引用「Yahoo!知恵袋」

生後間もない子犬が発症しやすく、水溶性の下痢をともなうパルボウイルス感染症。重症になると、トマトジュースのような血便が出ます。

パルボウイルス感染症の場合、早い段階で治療を始められれば助かる確率は高いものの、5日以上たってからでは手遅れになると言われるほど。

このようなケースに限らず、質問サイトで子犬の血便で寄せられた相談に対する飼い主さんたちの回答の多くは「まずは病院へ」というものでした。

”子犬で血便は、見過ごすと取り返しのつかない病気の可能性も”
”元気な成犬ならばあまり心配しなくても良い様な病気でも、子犬は重症化して死ぬ事も珍しくありません”
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14110326944
引用「Yahoo!知恵袋」

 

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子犬の血便、まずは動物病院へ

体のできあがった健康な成犬であれば少し様子を見てから判断できる状況でも、子犬にとっては命とりとなることも。思いがけない深刻な病気があったり、病気はなくても貧血などが子犬の生命を脅かすということもあります。

元気に見えても子犬のうちは、血便や下痢・嘔吐といった症状がみられたら「とりあえず病院」が安心ですね。

 

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