ワンちゃんは普段から食べたものを吐くことがあります。ワンちゃんにしてみるとそれはただの生理現象ですが、飼い主さんからすると何か病気なのかとハラハラしてしまいますよね。なんでもなく健康であればいいのですが、白い泡のような嘔吐物を見たことはありませんか?それだけはなく黄色い泡の混じっているものもあります。

これはちょっと注意が必要で、何か病気にかかってしまっている可能性があります。ではどのようなときに普段とは違う嘔吐物を吐くのでしょうか?その原因を見ていきましょう。

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ワンちゃんの嘔吐物で病気がわかる

嘔吐と吐き出しは別物

ワンちゃんが吐くといっても全てが病気というわけではありません。ワンちゃんが吐くのには「嘔吐」と「吐き出し」の2種類があります。
一概に全てがそうだとは言えませんが、おおまかに区別すると嘔吐吐いたものが消化されていて吐き出し消化しきれていないことが多いです。

ワンちゃんが吐き出しをするのは空腹、食べ過ぎ、不安感(恐怖感、ストレス)、消化不良、乗り物酔いなど生理的な原因で起こることものがほとんどです。ではそれ以外では、どのようなことが考えられるのでしょうか?

白い泡や、透明な液体を吐く原因

実はワンちゃんが白い泡や透明な液体を吐くことは珍しいことではありません。この嘔吐物は胃液です。胃液は他の嘔吐物とは違い、においはほとんどありません。

病気ではないと言っても、胃液を吐きだすのはワンちゃんにとっても見てる飼い主さんにとってもとてもつらいものです。胃液を吐きだすのは空腹状態が長時間続くと起こりやすくなります。空腹嘔吐」と呼ばれたり、「胆汁嘔吐症候群」ともいいます。胃が空っぽの状態が長くなると、胆汁が胃に逆流し、嘔吐を引き起こしてしまいます。ワンちゃんがおなかが空いている証拠なのですね。

黄色い泡を吐く原因

この黄色い泡は胆汁を吐いたときにできます。胆汁の混じった嘔吐物には少しツーンとした刺激臭があります。胆汁は食べ物を消化するために胆嚢から分泌される液体です。それが何らかの原因で逆流してしまい、嘔吐物に混ざることによってこのような色になります。また、こちらの黄色い泡も白い泡同様で空腹時に吐きだします。どちらも原因は同じなのです。

このような嘔吐物のときはすぐ病院へ!

ワンちゃんの嘔吐物の中でも病気が原因となっているものがあります。

  • 吐血、もしくは嘔吐物に赤い血のような物が混じっている
  • 全体的にコーヒーのような茶色や黒色になっている
  • 嘔吐物から便のにおいがする
  • 黄色や透明の液体のほかに、食べ物ではない異物が混じっている

上記のような場合にはすぐに獣医師さんに診てもらうようにしてください。

嘔吐物が白や黄色の泡だけでもアクセサリーや画鋲などを吐きだしているときには胃の中を傷つけてしまったおそれもあるため動物病院へ連れて行く方が万が一のときにも安心です。嘔吐物に異物が混じっていないようなら病気ではなく、前述した空腹嘔吐です。では空腹嘔吐はどのように対処してあげるのがよいのでしょうか?

ワンちゃんの空腹を防ぐ!空腹嘔吐の対処法

空腹嘔吐はなぜ起こるの?

空腹嘔吐は消化器官のまだあまり発達していない子犬に起こりやすい症状です。また、肥満体験となってしまったワンちゃんのダイエット時にいきなりフードの量を減らした場合にも見られがちです。その他にもご飯を与える回数が少なかったり、与えているご飯の量がワンちゃんのサイズに対して少ないと胃液を吐いてしまうことがあります。ワンちゃんの空腹の時間を増やさないために次のような対策をしてみてはいかがですか?

餌を与える回数を増やす

ワンちゃんに餌を与える回数が1日に2回だったのであれば同じ量のまま3回に分けて与えてあげましょう。子犬の場合は、4~5回に分けても構いません。ワンちゃんは1回の食事でもたくさん与えられると必要分以上に食べてしまいます。だからと言って、その分食べ溜めができるわけではなく、時間が経てばおなかが空いてしまいます。回数を増やして、量も増やしてしまっては肥満の原因にもなりかねませんので、あくまで必要量を守って回数だけを増やすようにしてくださいね。

餌を与える時間を見直す

ワンちゃんが胃液を吐いてしまうとき、どの時間に吐くことが多いですか?もし朝起きたときに吐いているようなら夜ごはんの時間を少し遅くしてみましょう。今まであげていた時間から少しずつずらしていき、何時に与えれば胃液が吐かなくなるのか確かめて調整してみてください。成長期のワンちゃんであれば、通常の晩ご飯の時間とは別に寝る前におやつを与えてあげるのも効果的です。

あげる餌の種類を変える

ワンちゃんの餌の中でも繊維質が多いものを選んであげるのも対策の1つです。繊維質が多い食べ物は腹もちがいいため、ワンちゃんの空腹の解消に一役買ってくれます。普段与えている餌を変えてみたり、ワンちゃんが食べられるキャベツなどの葉野菜を軽く茹で細かくちぎりトッピングしてあげてもいいですね。

空腹が続くと低血糖症に・・・

低血糖症は消化器系の疾患で、空腹状態が長く続いたり、食が細い子などに発症しやすくなります。与える餌も糖質のないものばかり与えているようでは同じく低血糖症になる可能性もあります。特に子犬のときは1度に食べられる食事量が少ないため、食事回数が少なければ発症しやすくなってしまいます。そのため餌のあげ方には十分注意が必要となります。

 

白い泡を吐く原因について様々見ていきましたが、いかがでしたでしょうか?子犬の頃は飼い始めということもあり、ご飯の間隔を短くしたり分量を調節して様子を見ることもあるかもしれません。しかし成犬になってしまえば分量を守ってあげていれば大丈夫!ということはなく、ワンちゃんの様子を見て調節してあげてくださいね。

ワンちゃんは人と同じように会話をすることはできません。そのため様々なシグナルを出して自身のことを伝えようとしています。今回の空腹嘔吐も1度そのようなことが起こった場合には普段の食習慣を見直してあげてくださいね。


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