犬は人間と違い毎日シャンプーをする必要はありません。人間と違い汗腺がないため、汗をかいてべたついたりすることがないためです。しかし全身が被毛で覆われていれば、もちろん汚れはつきますよね。ではどのくらいのペースでシャンプーをしてあげるのがいいのでしょうか?シャンプーの目的やシェルティならではの注意点をまとめてみました。
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シェルティのシャンプー基礎知識
シャンプーの目的
1つ目の目的は汚れや臭いを落とすことです。犬は全身の毛が常に露出した状態のため、普段の散歩やドッグランなどに行ったときなど汚れや周りの臭いがつきやすいのです。また犬は猫と違って、自分の汚れを舐めとったりグルーミングをすることがありません。そのため、日々の散歩などの生活でついた汚れが臭いの原因にもなります。シャンプーによりそれを落としてあげる必要がありますね。
2つ目の目的はノミ・ダニを防ぐことです。被毛の中は熱がこもりやすくノミやダニにとってとても住みやすい環境です。ノミ・ダニはアレルギーや皮膚病を引き起こす可能性もあり、人間にも寄生します。これを予防するためにも欠かせないのです。
シャンプーをする頻度
シェルティは被毛が長く、汚れも溜まりやすいため3週間~月に1回程のペースでシャンプーを行うようにしましょう。ブラッシングでは落ちないような汚れがべったりとついてしまった場合にはその都度シャンプーを行う必要があります。しかしシャンプーのしすぎは厳禁です。毎日シャンプーを行ってしまうと、犬の身体に元々ある必要な皮脂までも落としてしまいます。更に犬の皮膚はとてもデリケートなので、シャンプーの頻度が高いと皮膚を傷つける恐れもあります。そのため、1週間に1度以上のシャンプーは控えてくださいね。
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シャンプーはいつからできるようになる?
生後しばらくは、子犬の免疫力や体力が整っていないため、シャンプーはできません。目安としては予防接種が終わる頃の生後3~4カ月から始めてみましょう。3~4カ月を迎える頃には免疫力もついて身体もしっかりしてきますし、できるだけ幼い時期からシャンプーに慣れさせておかなくてはシャンプー嫌いの犬になってしまうこともあります。
シャンプーができるようになるまで
シェルティは上毛と下毛を持つダブルコートで、さらに長毛なので、シャンプーをする前から毎日ケアをしてあげる必要があります。ケアを怠ると抜け毛が多いだけはなく、毛束や毛玉に悩まされることになります。
シェルティにはしっとりとした毛質の子とパサパサとした毛質の子がいて、パサパサした毛質の子では毛玉ができやすく、ブラッシングもしにくい傾向にあります。そういった場合は、スプレータイプの犬用トリートメントなどを併用してブラッシングしてあげましょう。
もしシャンプーデビュー前に汚れてしまった場合には、36度前後の蒸しタオルで優しく拭いてあげてくださいね。
シャンプーの手順
事前に準備しておきたいもの
- 犬用のシャンプー、犬用のリンス
- スリッカーブラシ、ピンブラシ、コーム
- ドライヤー
- バスタオル
- 耳掃除のセット
こちらがあればシェルティのシャンプーデビューはばっちりです。
シャンプーにとりかかる前に
シェルティのシャンプーにとりかかる前に忘れてはいけないのが、ブラッシングです。シェルティは長毛で毛玉ができやすいため、予めブラッシングをして毛玉を取っておきます。毛玉ができている状態のままシャワーをあててしまうと毛玉が固まってしまい、余計にほぐしずらくなったり結果的に切らなくてはいけなくなることもあります。
シャンプーをする前は特にブラッシングを丁寧に行い、上毛(オーバーコート)だけでなく下毛(アンダーコート)もほぐしておいてください。アンダーコートまで丁寧にブラッシングを行うことにより毛玉が取れるだけでなく、洗い場での抜け毛が少なくシャンプー後の掃除も楽になります。
洗い方
では実際にシェルティを洗っていきます。まずお湯の温度ですが、犬は人間と違い皮膚がとても弱いため、いつも通りの温度では傷つけてしまう恐れがあります。温度は36℃~38℃を目安に実際に触れた時にぬるく感じる程度で問題ありません。
シャワーは遠くから当てるのではなく、シェルティの身体に密着させるように当ててください。遠くから当ててしまうと音や刺激が大きく、シャワー自体を嫌がる原因にもなるため注意が必要です。
次にシャンプーですが、子犬のときは成犬用のシャンプーでは濃度が濃すぎるため、お湯で2倍まで薄めて使うようにしましょう。飼い主さんの手の平で泡立てて、その泡で洗っていくイメージです。シャンプーをする際はお尻の方から徐々に首回りに近づけて洗っていきます。全体を洗ったあとは流していきますが、シェルティは長毛で1度のシャンプーでは汚れが落ち切らないこともありますので、洗い流したあとにもう1度シャンプーをしていきます。
また、同じくその長毛から洗い残しも多くなりがちです。洗い残しがあると皮膚病の原因にもなりますので、きちんと全体にシャワーをあてて流してくださいね。
全て流し終えたら最後は顔を洗います。目にシャンプーが入らないようにするのはもちろんですが、鼻の穴の中に水が入らないように手で隠して洗っていきましょう。注意して洗っていきましょう。シェルティはマズル(鼻)が長い犬種になるので顔を洗うのは難しくないですが、シャンプーデビューで顔に水がかかるのを嫌がるようならタオルや飼い主さんの手を経由して少しずつ濡らしてあげてくださいね。
乾かし方
シェルティの毛を乾かすときに意識するのは「タオルドライ」と「毛をとかしながら行う」ことです。 シェルティはダブルコートなのでアンダーコートがとても乾きにくい犬種です。かと言って長時間ドライヤーを当てるのはよくありません。なるべく早く終わらせてあげることで犬のストレスの軽減にもなりますので、タオルドライはしっかりと行ってください。
タオルドライのあとはドライヤーで乾かしていきますが、この際同時にブラッシングも行いましょう。ブラッシングを行わずにドライヤーだけで乾かすと、毛が絡んでしまうことがあります。また、ドライヤーを使用する際は弱モードでできるだけ犬から離して使用してください。顔を乾かす際には正面からドライヤーを当てるのではなく、頭の上から当てるようにしましょう。
乾かした後には麺棒やコットンで耳掃除も行ってあげてください。水が残ったままになってしまうと蒸れの原因にもなります。シャンプーデビューのときはシャンプーにトラウマを持たせないように、終わったあとのご褒美も忘れずに。
シェルティのシャンプーについて見ていきましたが、シェルティはシャンプーの大変さからトリマーさんに任せてしまっている飼い主さんも少なくないようです。シャンプーデビューの時期ではまだトリミングサロンへ連れていける月齢になっていないこともありますので、おうちでする際はできる限り丁寧に、シャンプーが好きなシェルティになってもらえるよう心がけながら行ってあげてくださいね。
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