個性的な愛らしさを持つパグは、いつの時代も変わらず愛されてきました。その歴史は古く、紀元前からペットとして飼われていたようです。他の犬種の多くは、かつて狩猟犬や牧羊犬だった時代もありますが、パグに関してはその歴史がありません。ただただ愛される存在であったパグは、穏やかで甘えん坊な性格をしています。そんなパグを実際に飼うなら、どういうところで買うのがいいのでしょうか?特徴や選び方のポイントなどを紹介していきます。

パグの性格は?

パグは、温厚で平和主義。攻撃性がほとんどないので、小さな子どもがいる家庭でも飼いやすい犬種です。たまにわがままで頑固な面を見せますが、落ち着いた大人しい子なので、暴れまわったりすることも滅多にありません。また体の構造上、声があまり大きくないため、マンションでも飼いやすいことが人気の理由のひとつとなっています。

“頑固な面もありますが、とても穏やかでやさしい性格をしています。仲間の犬よりも、人間が一番好きなのではないでしょうか。部屋の中を移動するだけでも、ずっと後ろをついてまわります。トイレに行っても、ドアの前で待ちぶせするほどです。
他の人が家に遊びに来ても、吠えることなく「遊んで、あそんで!」と寄っていきます。
無駄吠えもほとんどなく、とても飼いやすいと思います。”
引用:PUGLOG
http://pugblog-89.com/happy-89-day

パグは毛が抜けやすい

パグはもともと毛が短めですがしっかり抜けるので、年中、毎日ブラッシングをしても部屋のあちこちに毛が散らばります。「パグだから掃除も楽」ということはなく、他の犬と同じと考えましょう。

“パグを飼った事がない人は抜け毛がこんなにあるとは想像できないんじゃないなぁ…。
パグは基本的には短毛だし、あんまり抜け毛が多そうに見えないような気がします。”

“全体的に伸びてくるというより、部分的にバサバサっと伸びてきちゃうんですよね・・・。
そして、この毛が夏に抜ける抜ける…。”
引用:パグブログ
http://pug-blog.jp/pug-summer-cut/

パグの病気のこといろいろ

パグによく見られる病気をまとめました。先天性のもの・後天性のものがあります。子犬を選ぶ段階では、その病気になっているかどうか、なる可能性があるかどうか分かりにくいものもありますが、あらかじめ知っておくといいかもしれません。

先天性の病気と対処について

膝蓋骨脱臼

“膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)と呼ばれる異常があります。症状は歩いているときに片足をあげてケンケンしたり、また普通に戻ったり。ときにはずっとあげたままになったりします。
成長とともに症状が目立つようになることがあります。中には異常がありながら見た目には何も症状を見せないこともあります。
程度によってグレード1からグレード4までの評価をします。グレード1が軽い異常でグレード4が重い異常です。グレード4は手術をしても十分な効果が期待できないもので、通常は手術の対象はグレード3までとされます。
命に関わる問題ではありませんが、若いときの問題は今後障害に渡って付き合わなければならないために、症状が続く場合には早めに手術をすることがあります。”
引用:日本橋動物病院ブログ
http://nihonbashiah.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-9de6.html

短頭種気道症候群(鼻腔狭窄)

呼吸がしにくく、ひどい時はチアノーゼに陥ってしまうこともあります。パグをはじめ、ポメラニアンやチワワなど頭の丸い小型犬に多く見られる病気です。原因は鼻の穴が狭い(狭窄性外鼻孔)、喉の奥のヒダが長い(軟口蓋過長症)などにより発症します。

“短頭種気道症候群は遺伝的素因により、若いうちから発生し、慢性経過をたどりながら徐々に悪化していきます
みりんちゃんはまだ1歳。ここ最近非常に呼吸が苦しくなるペースが速くなりました
お散歩でも、室内でもちょっと興奮しただけで、チアノーゼまでいかないにしても相当苦しそうです
一緒にお散歩を見させていただき、この状態では軟口蓋切除を行った方が良いと判断しました。”
引用:しまペットCLINIC
http://shimapetclinic.blog.fc2.com/blog-entry-194.html

後天性の病気・怪我と対処について

皮膚炎

どの犬も皮膚炎にかかる可能性はありますが、なかでもパグは皮膚にしわが多く皮脂や汚れが溜まりやすいため、発症する可能性が高くなります。皮膚炎は主に、アレルギー性のもの、細菌性のもの、ダニ性のものの3種類が見られます。普段からマメに顔や体をお手入れして、特にしわの部分は丁寧に拭いてあげるようにしましょう。

“犬は人間と違って体表面を毛皮で覆われていて、皮膚の汗腺が未発達の動物です。だからといって、あせもや湿疹といった皮膚疾患に無縁ではありません。汗腺がなくとも毛で覆われている分どうしても湿気が篭って蒸れやすく、その度合いに応じて湿疹などの皮膚トラブルが起こります。普通の犬でさえ湿疹とは無縁ではないのですから、皮膚が折りたたまれて深いしわを形成しているパグでは、他の犬種より皮膚トラブルが多く発生しています。”
引用:パグ大好き.com
http://www.xn--w8j1kod709pkma.com/byouki/index.html

目を怪我しやすい

パグは大きな丸い瞳が特徴ですが、顔の骨格の掘りが浅いため、目を怪我してしまいやすいのです。遊んでいる時や、自分で頭をかいている時など、うっかり傷がついてしまうことがあります。目が何かおかしいなと思ったら、迷わずすぐに獣医さんのところへ連れて行きましょう!

“獣医さんに診てもらったところ、「どうやら目の角膜に傷(穴?)がありますね…。」とのこと。これが原因で目が炎症を起こし、かなりの痛みを与えているということでした。ハナは弱っていたのではなく、目が痛くて痛みに耐えて、結果おとなしくなっていたのです。”

“最近ハナは耳がかゆいようで脚で耳をかくんです。どうやらその際に爪が目にあたったことによる傷だと思います。目を閉じながら耳をかく様子がないのでおそらくそうだろうと思っています。”
引用:パグハナ! 甘えん坊パグとの日常
http://www.pughana.com/%E3%83%91%E3%82%B0%E3%81%AE%E7%97%87%E7%8A%B6/post-1115

膝蓋骨脱臼

しつがいこつ脱臼と読みます。先天性の場合もあるため、先天性の方に記載しています。

パグ脳炎

パグ脳炎とは、神経障害を中心とした病気です。痙攣発作や旋回運動などの症状があり、発症後数日で命を落としてしまうケースもあります。パグ以外の小型犬にも見られる病気ですが、パグに多いためこの名前がついています。現在は原因不明で、予防法も治療法も見つかっておらず、発症後は症状をやわらげる対処療法しか行うことができません。

次に紹介するブログは、そんなパグ脳炎をかかえて、お星様になった子の話です。とても悲しいのですが、パグを飼う以上、どんな子でも発症する可能性もあるということで知っておいた方がいいかもしれません。

“2008年11月終わりころ、あんずの軽い旋回運動がみられました。私はこの少し前に、ごんちゃんというパグのパグ脳炎の闘病記録を偶然見つけ、こんな悲しい病気があるんだと思ってたところでした。それから常にパグ脳炎のことが頭から離れませんでした。
そしてあんずに見られた旋回行動。。ぞっとしました。すぐかかりつけの動物病院へ。。。先生は三半規管の炎症でバランス感覚が悪いのではと薬が処方され10日くらいで治まりました。考えすぎ?と安心していたところ、12月27日に段差を降りるときにキャンと鳴きました。ごんちゃんの闘病記録の前兆に同じような出来事があったのです。
そして12月29日恐れていたけいれん発作が始まりました。この時点では、まだてんかんかパグ脳炎かの判断はつかないと。MRI検査を勧められましたが、年末で病院が休みに入り、秋田ではMRIの施設がないため一番早く予約が取れる川崎の病院へ年明け(といっても8日頃でしたが)に予約を入れてもらいました。”
引用:ももあん日記
http://ameblo.jp/momoann512/entry-11533848080.html

パグ脳炎は、最初に動物病院へ連れて行っても、その発症率の低さと、MRIを使わないと診断ができないことから、別の病気と誤診されてしまうケースが少なくないようです。そのため、近くの動物病院で診てもらっても「何かおかしい」と感じるときは、できるだけ早く大きな動物病院へ連れて行ってあげる方がいいかもしれません。

ただ、パグ脳炎だと分かったとしても完治させることは難しいのですが、病気の進行を遅らせたり、症状を緩和させたりできる可能性はあります。

“パグ脳炎ですが、一説では100分の1~200分の1の発症率と言われます。
まず診断ですが症状と血液検査を元にパグ脳炎が疑われた後に、(MRI・脳脊髄液検査)これらで総合的に判断することになります。
(MRI・脳脊髄液検査)ですが、検査には麻酔が必用になりますので、検査そのものにリスクが伴います。”
引用:教えて!goo
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8453462.html

 

※この記事と併せて読むならこちらの記事もどうぞ。

愛犬が黄色い泡を吐いた!病気の可能性は?

愛犬が白い泡を吐いた!どうしたらいい?

買うのはペットショップ?ブリーダー?メリットとデメリット

犬に限らず、動物を買うときにはペットショップかブリーダーか迷う方も多いと思います。どちらにもメリットとデメリットはあり、一方が確実に良い、ということは言えません。

ペットショップで購入の場合
メリット
一度にたくさんの種類の動物を見ることができる
デメリット
早い時期に親・兄弟から引き離されるため、社会性が身に付かないままで、しつけが難しいこともある

ブリーダーから購入の場合
メリット
ぎりぎりまで親・兄弟と一緒にいられるため、社会性が身についており、主従関係も作りやすい
デメリット
なかには儲けることしか考えず、犬の健康や幸せに無関心な悪質ブリーダーもいて、見極めが難しい場合もある

“それはペットショップの方が安全です。何故なら、看板を背負っているから、クレームなどで評判を落とすと商売が成り立たなくなります。グッズなど含めた売り上げは大きいですから・・・。ブリーダーはただの犬好きの人や、「儲かるから」と始めた人も多く管理が行き届かないのが現状です。大手ペットショップは全国色々なところから、生まれ仕入れたワンちゃんが多いので安心と言ってました。(オーナー)”
引用:教えて!goo
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8018151.html

値段が激安の子には何か理由があるかも…

さまざまな事情により、「できれば安く購入したい」と思うこともあるかもしれません。しかし、命あるものを安く購入するというのは、大きなリスクが伴います。
年齢を重ねてしまって販売価格が下がった子ではなく、まだ幼いのに安い子、血統書がついているのに安い子は、見た目だけでは分からない何かの病気や障害を抱えている可能性があります。それも含めて、愛情をかけてその子をずっと育てていきたいというならいいのですが、「安さ」を第一目的に購入する場合は、その後の医療費が高額になってくる可能性もあることを覚悟しておかなければなりません。

“私の知人に二人ばかりブリーダーから購入した人がいるのですが、どちらも安く購入したのはいいものの(それでも数万円はしたとのことですが)虚弱体質で、月に数万円、病院費用がかかっています。”
引用:教えて!goo
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8018151.html

どんな子でも一生愛情を注ぐ覚悟を

パグは穏やかですが、「=手がかからない」という訳ではありません。幼いうちはいろいろと覚えるまでしつけが必要ですし、病気になったらきちんと看病をしてあげなければなりません。その子が最期の日を迎えるまで、大切に育てられる覚悟と環境が必須です。

 

※この記事と併せて読むならこちらの関連記事もどうぞ。

子犬の爪切りはどうしたら?

愛犬が爪切り中に出血してしまったら!?

まとめ

corinaselberg / Pixabay

パグを飼うにあたり、いろいろと注意をすること、覚悟が必要なことなども紹介しましたが、パグを飼うことによりもたらされる楽しさと幸せは、それらをはるかに上回ります。飼い主を信頼して、愛情たっぷりで甘えてくるパグに、ほとんどの人が夢中になるはずです。しっかりと選んで、大切に育ててあげて、パグも飼い主もたくさんの幸せが溢れる生活を送ることができるといいですね。

 

「パグ」に関する記事の一覧はこちら


スポンサーリンク

 

関連記事