ワンちゃんが嘔吐物と一緒に黄色い泡を吐いたことはありませんか?ワンちゃんには吐き出しという食べものを吐く生理現象がありますが、それだけであればよくあることなのであまり気にすることはありません。しかしこのような黄色い泡が混ざっている場合ですと、何か病気になってしまっているのか、病院に連れて行くべきなのか悩んでしまいますよね。
ではどのようなときにこのような現象が起こるのでしょうか?
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なぜ黄色い泡を吐くの?
黄色い泡を吐く原因
この黄色い泡は空腹状態が長時間続いたり、消化しきれない量の食事を摂ったときに吐くことがあります。嘔吐物を黄色くしているその正体は消化液である胆汁です。
食事量が少なく消化するものがないとき、またはその逆で食べ過ぎによりたくさん消化しなくてはならないときに、必要量以上の胆汁が出て嘔吐をしてしまいます。胆汁の混じった嘔吐物には少しツーンとした刺激臭があるため、すぐに何の嘔吐物だか判断することができますね。
また、白い泡や透明な液体を吐き出すこともありますが、こちらも黄色い泡同様、空腹時に嘔吐するものです。急いで病院に連れて行く心配はありませんので、まずは空腹にさせないための対策をしてあげるようにしましょう。
空腹が原因で嘔吐した場合の対処法
ワンちゃんに餌を与える回数が1日に2回だったのであれば同じ量のまま3回に分けて与える。餌を与える時間をずらすなどしてワンちゃんが空腹になる時間を少しでも減らしてあげるようにしましょう。
お腹が空いていて可哀想だからと回数とともに食事量も増やしてしまうというなんてことは、やってしまいがちですが肥満の原因にもなりかねないためNGです。ワンちゃんは1回の食事でもたくさん与えられると必要分以上に食べてしまいます。だからと言って、その分食べ溜めができるわけではなく、時間が経てばおなかが空いてしまいます。
あくまで必要量を守って回数だけを増やすようにしてくださいね。子犬から成犬になるときなど成長期のワンちゃんはエネルギーをたくさん使うためすぐ空腹になってしまいます。それくらいの歳のワンちゃんがいる場合は、通常の晩ご飯の時間とは別におやつを与えてあげるのもいいかもしれませんね。
食べ過ぎが原因で嘔吐した場合の対処法
前述したようにワンちゃんは与えられると必要量以上でも食べてしまう癖があります。これはまだ野生だった頃にいつご飯が食べられるのかわからないためにあるもの全てを食べてしまっていた名残りのようです。そのため、それぞれのワンちゃんにあった分量で食事を与えてあげる必要があります。
もし必要分量守っていても食べ過ぎになってしまうようなら、空腹時の対処法と同じように量はそのままで回数を増やしてあげましょう。少しであれば減量してあげるのもいいかもしれません。また、最近では早食いを防止するために作られた食器なども売られているのでそのようなものを活用するのも1つの手ですね。
嘔吐物が茶色い場合、どうすればいいの?
嘔吐物が茶色い原因
ワンちゃんの嘔吐物が普段とは違う茶色だった!なんて方はいるでしょうか?その場合、原因は古くなった血が混じってしまっていることにあります。もしかしたらよくない病気がワンちゃんの身体で悪さしているかもしれません。
茶色い嘔吐物の場合、考えられるのは胃腸の病気です。茶色ではなく鮮やかな赤い血を吐く場合は肺の病気が考えられます。ではなぜ血が茶色くなるのでしょうか?出血した血がそのまま胃腸に留まることにより血が古くなり酸化していきます。肺の病気であれば出血後比較的早く吐血するためそのまま赤くなりますが、胃腸の病気は少し経ってから吐血に至るので茶色くなっていることが多いのです。では茶色い血の場合はどのような病気が考えられるのでしょうか?代表的なものを見ていきましょう。
急性胃腸炎
急性胃腸炎の主な原因は日の経った食べ物や水などを飲むことです。子犬だと空腹時が長く続いたあとたくさんの餌を食べたり、過度に熱いものや冷たいものを食べたりしても炎症を起こす場合があります。シニア犬ではうまく咀嚼できずに塊で残ってしまったものが胃に入ることで炎症を起こす場合もありますね。
他にもアレルギー性胃腸炎があり、アレルゲンの接種で引き起こしてしまうため十分に注意をしてください。
症状としては繰り返し嘔吐をしたり下痢になります。症状が進行すると茶色い血を吐くようになります。
胃潰瘍
原因として考えられるのが肥満や腫瘍、腎不全の悪化などです。人間の場合はピロリ菌という菌が胃潰瘍の原因と言われていますが、ワンちゃんの直接的な原因は不明です。
1番の症状は嘔吐で、嘔吐物の中に茶色やコーヒー色のような色のものが混じるのが特徴です。その他には血便や発熱といった症状が出ます。
急性胃腸炎とも共通していますが、どちらも人間であれば回復の見込める病気です。しかしワンちゃんだと最悪の場合は死に至ることもあります。元々病気になっていないワンちゃんであれば、茶色い嘔吐物が出てからでは遅すぎます。また、他の病気を誘発する原因にもなりかねませんのでそうなる前に、初期症状が出た段階で動物病院へ連れて行くようにしましょう。
臭いがある場合と無臭の場合の違い
嘔吐物に茶色い血が混じっている場合でも臭いがあるときとないときがあります。
胃潰瘍の場合だと胃の中でご飯が十分に消化されず、嘔吐したときに強烈な臭いが発生することがあります。また、嘔吐物だけでなく、口臭がきつくなるのも特徴です。
無臭の場合は胃で十分に消化されているため臭いが出ず、この場合は胃潰瘍である可能性は低いです。病院で検査する前でも、ワンちゃんの嘔吐物の臭いから何の病気なのかを判断することもできますね。
様々見てきたように、黄色い泡の混じっている嘔吐物であれば、病院へ連れて行くことなく家庭内での対処が可能です。そんなに心配することなく、ご飯のあげかたを変えるなどの対策をしてあげてください。
逆に茶色い嘔吐物の場合は手遅れになる前に必ず病院へ連れていきましょう。このようにワンちゃんは日頃から吐くことの多い動物ですが、その嘔吐物がどのようなものかによって健康状態を見てあげることができます。その以外にも日々の様子からワンちゃんのことを見てあげて、健康管理に努めてあげましょう。
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