ドッグフードにはカリカリのドライタイプとしっとりしているウェットタイプがありますよね。一般的には健康的で歯が丈夫な若い犬に与える時は、ウェットタイプは嗜好品の位置づけになりがちです。
普段の食事においてどちらも食べるものには違いないので別にどちらを選んでもかまわないのですが、様々なメリット、デメリットがあるので選ぶ時に迷う方もいらっしゃいます。
毎日ではなくてもちょっとしたシーンで上手に使い分けられるようになるためには、それぞれの良い点を詳しく知っておくと良いですね。
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ドライとウェットの違い
ドライとウェットは、カリカリとしっとりという事以外に、次のような相違点があります。
<ドライフード> メリット:比較的安いので続けやすい・痛みにくいので保存が効く・臭いがさほど強くない <ウェットフード> メリット:水分を含んでいるので摂取水分の総量が自然に増える・歯が悪くても食べやすい・嗜好性が高い |
ドライフードは、その見た目通り硬く、ぽろぽろと砕けて行くので歯に食べカスが付きにくいと言われています。そのあたりのイメージもあってか、ウェットの方が歯石がつきやすいと考えている獣医さんもいらっしゃいますが、そんなデータはないと反論している獣医さんもいらっしゃって、今のところ意見は分かれています。
ウェットフードの方は、嗜好性が高いのはどの獣医さんも飼い主の方も認める所で、食いつきがとにかく良いです。香りや食感もおそらく犬好みなのでしょう。肉に近いものですから、喜ぶのもわかりますよね。水分を多めに摂れるというのもメリットになります。もちろんドライだって水を別に飲むので、多めに水を飲ませればいいのではと思うかもしれませんが、普段の食事でも摂れる事で、意識しなくても水分増加できるので病気の改善に役立つ事もあるのです。
ドライとウェットどっちが向いている?
特別なシーンでウェットフードを活用
一般的には、総合栄養食のウェットフードはドライフードに比較して値段が高いことが多く、毎食分のフードをウェットにするのは経済的に難しく、特別な時に与えるにとどまっている方が多いようです。そこで、しつけの一環として良い行いができた時に特別にウェットフードをトッピングして与えるとか、体調が悪くて食欲がない時だけウェットフードを与えるなどの工夫をされている方が多いようです。
ウェットフードは結構ドロドロタイプも多いので逆にドライフードの方を好む犬もいます。そんな時はゴロっとした肉をご褒美にしているという方もいらっしゃるので、ベースはドライフードにしておき、特別なシーンでちょこっとだけウェットフードなどをちょい足しするのが賢い方法かもしれません。
老犬や獣医の指示がある犬はウェットフード
近頃は犬の寿命も延びてきて、15歳を超える老犬も増えてきましたね。人間同様に高齢化が進みつつある犬社会ですが、やはり老犬になると体に様々な衰えが出てきます。歯や顎、噛む力が弱くなった場合や、飲み込む力が弱い、胃腸の機能が弱いなどの場合は、ウェットフードの方がドライフードよりも食べやすく、獣医から指示される事もあるようです。
逆に、まだ若くて元気のある犬の場合は、噛む力が衰えるのを防ぐためにドライフードが良いと考えられている獣医さんもいらっしゃるようです。ウェットフードの場合は更に、腎臓病や糖尿病など、より水分を多く補給した方が良い病気の時にも適した食事となります。
弱っている時には食欲もなくなりますし、食べる意欲を高めるためにもとっておきのごちそうにしておくと良いかもしれませんね。
普段の食事は飼い主の考え次第
ドライとウェット、どちらも品質が向上している事は、犬の寿命が長くなってきたことに貢献しているのかもしれません。ドライフードや、総合栄養食タイプのウェットフードなら栄養も偏りにくく、様々な物を配合してあります。(一般食のウェットフードだと栄養が偏る事もありますので注意が必要です)
飼い主の懐事情によって、毎食ウェットでも全然平気!というのであればウェットでもいいかもしれません。犬が喜ぶのだからこちらがいいのだ!と考える方もいらっしゃるでしょう。ただ、梅雨時期など出しっぱなしにしていると腐りやすく、匂いもそれなりにキツイです。旅行や帰省などで犬を飼いなれていないお宅に数日預けるなどの事情が時々あるかもしれないと考えるなら、ドライフードの方が便利ということもあります。子犬で消化する力や噛む力がまだ弱い場合でも、ドライフードをお湯でふやかして与えるという方法がとれます。
ひたすらコスパ重視で保存のきく方を選びたければ、ドライフードが良いでしょう。顎や歯を鍛えるためにも硬い方が良いと考える方も少なくありません。結局は飼い主の考え方次第なのでどちらでもかまわないのですが、どちらにしろ成分表をよく見て、質の良いフードを選ぶとよいでしょう。
余計な添加物ができるだけ少ない物を選び、動物性たんぱく質が豊富でアレルギー物質が少なく、愛犬により合っていると考えられるものを選ぶよう心がけたいですね。
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