ふと気づくと、愛犬の毛が部分的に赤茶っぽく変色していることに気付いて一生懸命シャンプーしても落ちない。なかなか色が変わらずに気付くと定着してしまっている・・・。

こんなことってありませんか?

特に色の薄い毛を持っている子や、白いワンちゃんは目立ってきますよね。どうやら汚れではないみたいだけど、これってなんなのでしょうか。放っておいても大丈夫なのか、詳しく見てみましょう。

なんだか足先の毛だけが赤茶けてきた

真っ白なワンちゃんを飼っているはずなのに、ふと見ると足先が赤茶っぽい色に染まって見えることってありませんか?これって、実はわりとよくあるようです。

色んな相談コーナーには必ずといっていいほど、赤茶けてきた気がするけれど、病気?高齢化?など心配される飼い主さんからの質問が載っていたりします。お散歩中もよく見ると、あれ、あの子もなんか下の画像のように赤いね~という感じで、その気になって注目してみると、わりとあちこちの犬に見られるものでもあるのです。それっていったいなぜなんでしょうか。

出典:レオ&トントン http://pt-0000000401.jugem.jp/?eid=1020

怪我をして血がついていれば当然染まって赤くなりますよね。洗ってもなかなか真っ白までには戻らないこともあるので、なんとなく赤茶色が続くこともあります。でもその場合は、もう少しはっきりした赤色に見えるかもしれません。

ところが、それほどはっきりと赤いわけでもなく、このような赤茶色に変色している原因として一般的に言われているのは、犬が舐めているからだそうです。犬が毛を舐めると、その唾液の成分によって被毛にアルカリ脱色が起こります。涙と同じような成分なので、そこに含まれている塩化リゾチールなどをエサにする菌が、唾液で濡れっぱなしの毛で繁殖し、変色してしまうのです。涙焼けの変色と似たような感じですね。その証拠に、下の画像のように親犬が子犬の顔を頻繁になめているのでうす赤く全体が染まったように変色していることもあるようです。

出典:アメブロ 毛が赤茶色に変色する理由 https://ameblo.jp/twinklestarfuka/entry-11973841204.html

犬が足を舐める理由

では、そもそもなぜ変色するほど足先を舐めてしまうのでしょうか。舐めると脱色されてしまうといっても、頻繁に舐めないかぎりはそれほど赤くなったりはしません。その舐める原因として言われているのは、主に次のようなものになります。

〇病気

足先にノミやダニなどがいて感染し、痒くなることがあります。水虫などもそうですね。皮膚炎が起こっている場合や、アレルギー性皮膚炎で痒みが生じていることもあります。また、その痒みをおさえようと舐めすぎて、さらにほかの細菌感染を引き起こしていることもあるようです。ほかに、腫瘍や免疫性疾患などでも足先に違和感を感じて舐めることもあるようです。

〇けが

今年の夏もやたら暑かったですよね。そういった日に熱されたアスファルト上を散歩していて肉球が火傷したり、こすれて破けることもあります。また、公園などで遊んだり散歩する時にするどい棘や、植物の種(ひっつきむしのような鋭く尖ったちいさな種↓画像参照)が指の間や足裏に刺さって簡単には取れないこともあります。爪や爪の付け根が割れるとか、足自体が骨折や捻挫で痛い時などもよく舐めます。まれに、頸部や腰部に炎症が起きていることでよく足先を舐めるという行動を取ることもあるようです。

出典:ロンドンで犬と暮らす https://blogs.yahoo.co.jp/maximilian_border/55045220.html

〇癖

単純に、おもちゃなどで遊ぶことの代わりに舐めて遊んでいるうちに癖になったということもあります。また、足先が汚れた時に頻繁に舐めるのが癖になっていることも。

〇ストレス

ストレスが加わると、舐める行動が頻繁になることがあるようです。

〇洗いすぎによる細菌感染

健康な皮膚のバリア機能が何かで衰えると、常在菌が異常に増え、細菌感染を起こすことがあります。アレルギーを起こしている時もありますが、不適切なシャンプーでの洗浄しすぎもこういった問題を引き起こす原因となるようです。環境にも同時に気を付けてあげたいものですね。

足の毛の赤茶けを予防する方法

これらを踏まえて、赤茶けてしまう前に飼い主にはどんな予防法があるでしょうか。

1.愛犬散歩コースは足裏に優しい場所を選ぶ

舐める理由として圧倒的に多い足裏のトラブルは日常生活の中にも潜んでいますが、散歩中に何か発生する方が多いです。散歩中に何か小さな破片や草の実などを踏んで毛の奥の方で刺さってしまい、散歩後にもみつからなくて犬が気にして舐めてしまうことも多いです。できるだけ綺麗な場所を目を光らせながら選んで散歩するか、靴や靴下をはかせるのも一つの方法ですね。

2.愛犬の病気やケガのチェックは念入りに

普段からスキンシップをしてブラッシングなどをきちんと行っているなら気付きやすいと思いますが、ノミやダニは他の犬からもらってきてしまうこともあります。毛の間に隠れていないか、足元は炎症を起こしていないかなど、しっかり足裏までチェックする癖をつけておきましょう。もちろん、普段からアレルギー症状がないかも気にしておき、できれば定期的にかかりつけ動物病院で全身チェックしてもらえると安心ですね。

3.愛犬の正しい洗い方に気を付けて。でも洗いすぎは禁物!

体や毛に付着した汚れが溜まってくると雑菌の繁殖がさかんになってしまいます。そこでシャンプーを行うのですが、人間用のものですませたりしていませんか?犬の体は概ね中性なのだそうです。人間は弱酸性ですから、人間用の肌に合わせて配合されたシャンプーを犬に使ってしまうとダメージを与えてしまう可能性もあります。よほどのことが無い限りは、ちゃんと犬用のシャンプーを使ってあげてくださいね。また、いくら綺麗好きだからといって、毎日まいにち洗っていたのではやりすぎです。種別にもよりますが、平均的には月2回くらいの頻度がベターです。あまり頻繁に洗いすぎると肌のバリア機能が奪われたり、乾燥しすぎてしまう原因になります。フケがかえってひどくなったりしますので、キレイにしてあげたい気持ちはおさえて、肌に優しいシャンプーと丁寧なすすぎ、その後のドライヤーを使ったしっかり乾燥を心がけましょう。

4.愛犬のストレスには愛情が一番

足先を舐めまくるほどのストレスが一体何なのかがわかれば良いのですが、ストレスっていろんな場面で想像もつかないことから起こることもありますよね。予防として考えられるのは、まずは環境的なものを犬の居心地が良くなるように整えてあげることです。光るものが傍にないかとか、小さな不快な機械音がずっと聞こえているようなもののそばにベッドを置いていないかなど。もちろん掃除はこまめに行い、綺麗な環境を保つことも重要です。でもなにより、寂しい思いをする前にたっぷりの愛情を注いで遊んであげるとか、しつけをしながらしっかりとした信頼関係を築くことが大事です。飼い主に心を寄せている犬なら、飼い主さんの方でも愛犬のわずかな違いを感じ取りやすいはずです。愛情をもって精一杯かかわってあげたいものですね。

 


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