需要が増えている事もあり、最近では愛犬と一緒に入れる墓地も増えてきています。

とはいえ、まだまだ全体的に見ると1割くらいの霊園でしか扱われていません。希少なペット可の霊園をどのように調べればよいのか、はたまた一緒に埋葬されることを願う場合はどのくらいのお金がかかるものなのか、解説してみましょう。

ペット可霊園の探し方

直接聞いてみるなら

全国には多くの墓地や霊園がありますよね。身近にある墓地が公営や寺院運営で連絡先がはっきりわかるようであれば、そこへ直接電話で聞いてみるという手もあります。でも、もともと動物と一緒にお墓に入るなんて言うと「信じられない」的な反応が返ってきていた過去があり、宗教的にもあまりよくないとされる価値観があって、そんなことを言おうものなら論争されることもあるくらいです。

現在でも数多くの霊園がペットとの合葬は禁止していますので、「ペットと一緒に入れますか?」と聞くだけでも、微妙に聞きづらいかもしれませんね(苦笑)。もし、電話で直接聞くならわりと最近できたばかりの新しい霊園や、寺院が管理している墓地よりも企業が主体の霊園などの方が聞きやすいかもしれません。

今どきの新しい霊園などでは、どんな質問にも比較的丁寧に対応してくださいますし、ペットとの合葬需要が伸びている事を踏まえて新しい霊園の方がペット可の敷地を備えている事も多いのです。

ネットで調べるなら

また、わざわざタウンページなどを開いて片っ端から聞いて回らなくても、今は便利なインターネットがありますよね。例えば「ペット可 霊園」などのキーワードで検索すると、いくつも墓地に関する情報がヒットしてきます。でも、それだけだとかなり幅広い情報が数多く出てきてしまいますので、地域など、ある程度自分の希望に合わせて絞り込んでから選べた方が便利です。

その点、全国約7800ものお墓の情報を紹介している「いいお墓」では、見学者や契約者の口コミも入っていますので、より現実的な観点からもチェックしやすいものになっています。

終活ブームでもありますので、皆さん関心が高いようで、資料請求だけでなく、見学も行っている方も多いようです。

例えば、所在地などはもちろんのこと、「ペットと一緒に入れる」ことや永代使用料など、自分の希望する条件で検索することもできます。

いいお墓 ペット可

ペット可霊園の特徴

多様化する樹木葬

ペット可霊園と一口に言っても、人間の墓同様に多様化していて、いくつか種類があります。

例えば、樹木葬。これば完全に人間とペットが同じ場所に埋めてもらう事ができます。一本の木を墓石代わりに墓標とするのですが、成長するにつれてどこの木かわからなくなるような事もあるようです。また、木も寿命を迎えますから、管理している霊園によっては、一定の時期がすぎると木を植え替える事もあるようです。木も一人1本、あるいは1家族に1本用意する事もあれば、他の方と合同で1本の木の周りに何家族か一緒に埋める事もあります。骨壺ごと収める所もあれば、完全に土にかえす埋葬の方法を取っている所もあります。

ペットと一緒に埋葬してもらえるとはいっても、これらの形態の違いによって、金額もピンキリです。樹木葬の場合、永代供養が基本となるので安い部類には入りますが、自分の理想とする埋葬例を実際に目で見て確かめてから契約した方が良いでしょう。

一般墓地形式でも同じ墓に入れるものと入れないものとがある

ペット可としている一般墓地形式の所の一部は、ペット用の墓地区画が別れており、人間用の敷地とは違う区画にペットを埋める事になります。離れるとは言っても、同じ敷地内ですし近いので利便性はありますが、死後の家であるお墓に一緒に入りたいという目的がある場合は、ちょっと違和感があるかもしれませんね。

一方、完全に同じ墓に入れるタイプの霊園も増えつつあります。その場合は、ペットと一緒に入れるタイプのお墓の敷地とペットと一緒には入れないお墓のある敷地が分かれている所もあります。ペット嫌いの人に配慮した形でそうなっているようですね。

また、そんな事は関係なく、どんなタイプのお墓だろうと混在しているという霊園もあります。自分やペットが安らかに眠れるのがどのタイプなのかは、やはり実際に見てイメージしておくと良いでしょう。

現代の土地不足解消に一役買う納骨堂

日本の土地はもともと狭い上に、山林が大部分を占めているので、現代の問題の一つになっているのがお墓の土地不足です。そこで台頭してきて今増えつつあるのが、納骨堂です。墓石を持たず、一つの建物に複数の骨を安置して供養するのです。

これまた様々なタイプがあり、合同で骨を一体の仏様の形にして祭る所や、それぞれの骨壺はそのままで一部屋にごっそり仕舞われるタイプや、一区画ずつ区切って仏壇を配し、そこへ収めるタイプ、墓石を同様に配置するタイプ、マンションのようにビルの中に入れ、お参りする時はエレベーターで自動的に目の前に骨壺が運ばれてくるタイプなど、実にバラエティに富んでいます。

こうした納骨堂では、比較的宗教感にとらわれることなく、ペットも一緒に安置してくれる所が多いのです。管理会社が倒産してしまわないかどうかは見極める必要がありますが、長く管理してもらえそうな、良い所ならば値段もピンキリで幅広く設定されていますので、予算に合わせて納骨をお願いする事ができます。

ペットと一緒だと墓地のお値段は変わるの?相場は?

ペットと一緒でOKの墓地とはいえ、個別に埋葬するのか、一緒に埋葬するのか、ペット同士の合同墓を利用するのかで金額は変わってきます。ペットと完全に同一の墓に入れるような場合、その土地の永代使用料+墓石代+年間管理費がかかってくるのが一般的ですが、墓石の納骨スペースにペットと自分の骨が入るスペースがあれば、特別にペット用のお金がかかるわけではありません。

墓石に名前を彫る分だけ、文字数分追加で料金が必要になるでしょうけれど、全体の値段から比べるとそれほど差はありません。とはいえ、ペットの数によってはかなりの値段になりますので、墓石屋さんに確認しておきましょう。中には、家族とペットの名前をすべて彫ると墓石に余白スペースがなくなってしまったなんていう事例もあるのです。墓石の大きさやペットの名前とのバランスも気を付けてあげたい所ですね。

ペット共葬霊園の例

ペットと一緒に入れる一般墓の事例としては、例えば先ほどご紹介した「いいお墓」で掲載されているペット可の霊園を例にとってみましょう。

公園墓地 瑠璃光苑』の場合には、墓石タイプの区画ではすべてコミコミで190万円から購入できます。一般墓地形式以外にも、樹木葬のようなガーデンタイプもあり、こちらでは一区画58万円から購入できます。永代供養募も用意されていますが、こちらは40万円で、33年の期限つきです。

ペットと人間の埋葬敷地が分かれている例

ペットはペットで供養墓があり、人間用には別に墓を用意するタイプの霊園の例としては、東京赤羽エリアにある『正光寺 赤羽浄苑』があります。こちらはペット用の供養墓で永代供養をしてもらう関係から、人間用の墓とは別に3年間の個別安置費用として1体につき、3万円の埋葬料がかかります。護寺会費という管理費のようなものもかかりますので、合計6万。そして1年ごとに延長可能になっており、それぞれ1万円ずつかかります。3年経った後は延長するごとに1年間に2万円ほどかかるという事になりますので、長期間になるとなかなかの維持費がかかるという事になります。

個別に永代供養する場合の相場

同じ敷地でペットだけ埋葬されるような場合や、納骨堂でペットと人間それぞれで永代供養を望むような場合、永代使用料としてペット用には2万円くらいから用意されているようです。合祀墓を利用の場合はそれより安く、管理料を含み1万円くらいから用意している所もありますので、近くの墓地で聞いてみる時は合祀希望か、別個希望かを考えた上で確かめてみましょう。

資料を送ってくれる霊園では、細かく様々なプランが用意されていて詳しく書かれてあります。それでも、ペットの数に制限があるのかないのか、いずれは合祀されるのかされないのかなど、細かな部分は資料でもカバーしきれていない場合もありますので、見学などに赴き、実際に見ながら詳しい説明を聞くようにしましょう。

永代供養は、永遠に供養されるという意味ではなく、人間なら33年とか13年区切りで散骨、合祀されるのが一般的です。ペットの場合はもっと短い場合もありますので、どのくらいまで一緒にいられることを望むのかによっても、選ぶお墓の形態はかわってきそうですね。

 


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