飼い主さんの頭を悩ませているもののひとつが、愛犬の誤飲ではないでしょうか。環境にどんなに気をくばっていても、想像もつかないものをいつのまにか飲み込んでしまっている事もあります。だからといって四六時中見張っているわけにもいきませんよね。
ワンちゃんが特に興味を持って飲み込みやすい物や、そばにあると特に危険なものなどがないか、事例から学んでしっかり管理しておきましょう。
基本的には人間の赤ちゃんの誤飲対策と同じですが、犬特有の気を付けなくてはならないポイントも多数あります!
この記事のコンテンツ
こんなものあったら要注意!誤飲しやすいもの
犬は好奇心いっぱい!身近に危険物はたくさんある
布製のもの
大人の人間であれば見向きもしないようななんでもない物が、犬にとってはたまらない魅力あるものとして映っている事は多々あります。例えば、まるめた靴下やタオル、小さな布製の端切れやほつれたぬいぐるみなどは、はとても要注意です。実は、布製のものは誤飲しやすいものの上位を占めるものになります。スニーカーや靴、スリッパなどをはぐはぐしていて間違えて紐を飲み込んだり、やぶれた破片を食べてしまったりする事もありますよね。
プラスチック製品や小物類
他には、プラスチック製のおもちゃなど、小さい子がいる家庭ならどこにでもありそうな小さなおもちゃ類も危ないです。もちろんその他の小さい物・・・例えばペットボトルのふた、ボタン、ヘアアクセサリーや人間が身に着けるアクセサリー類、手芸道具なども非常に危ないです。
基本は人間がしっかり片付けることで誤飲を防ぐ
基本的には、家の中でワンちゃんを飼っている場合は、部屋の片づけをし、飛び乗れない場所で引き出しやクローゼットの中にしっかりしまい込んでおけばまず問題はありません。でも、うっかり落としてしまう事は誰にでも起こり得ますよね。床に何か落ちていないか、ワンちゃんの傍に転がっていないかは、いつもチェックしておきたいものです。
しっかりと管理したいもの
その他にも、ぜひ気を付けて欲しい物は次のようなものです。
・靴下、タオル、ぬいぐるみなど布製のもの、ペットシーツ ・ひもやナイロンロープなど長細い物、ビニール製品、ラップ ・石や砂 ・小さなプラスチック製品全般 ・つまようじや竹くし、ヘアピンなど、細長いものまたは小さい物 ・アクセサリー類 ・電池 ・ボールペンなど文房具類 ・チョコレートやネギ、干しブドウ、トウモロコシ、キシリトールなどのアレルギーを起こす食品類 ・人間用の薬 ・殺虫剤など薬剤全般 ・果物の種(アボカドの種や梅干しの種など硬い物、ギザギザしているものは特に注意) ・貨幣やメダルなどの小さな金属 ・たばこ ・観葉植物(特にユリの花は中毒症状もあるので犬のそばに活けるのは控えた方が無難です) ・肥料 ・灯油 ・犬用ガム、鳥の骨など骨類全般 |
犬用の食べ物だって危険
犬用ガムなど、例え犬が食べてもいいもの、というより犬用の食べ物であっても、人間が見ていない間にうっかり丸飲みしてしまうこともあります。ライターの家では、犬用のオヤツとして人気のヒマラヤチーズスティックという固いオヤツを、家族が見ている目の前で丸飲みしてしまい、大事件になったことがあります(苦笑)。
飲んでしまったヒマラヤチーズスティックのかけらは、内視鏡でも取り出すことができずに、あわや開腹手術かという事態に・・・。結局、内視鏡で誤飲物を無理やり胃に押し込んで落とすことができ、何とか大事に至らずにすみましたが。それでも、固い異物が食道や胃腸を傷つけてしまうリスクを伴っていました。
「オヤツだから飲み込んでも平気」と思いがちですが、固いオヤツが胃に落ちる前のどこかに引っかかってしまうと、胃液で消化されることがないため、そこにとどまってしまいます。消化しないのですから、とどまったまま、ふやけたり小さくなることはありません。そのまま放置するとワンちゃんの食道で腐敗し始めたり、傷をつけたりして炎症してしまいます。
例え犬用の食べ物であっても、物によっては飼い主さんのしっかりとした管理は必要なのです。
家で気を付けなくてはならないのは小さい物だけとは限りません
誤飲するものは、口にすっぽり入るサイズだろうと誰しも思いがちです。でも、小型犬でもこんな事例もあります。
大き目のチワワ(体重5キロ)が、夜中に10センチの串を誤飲しました。
引用;YAHOO!知恵袋 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1243179867?__ysp=6Kqk6aOyIOeEvOOBjemzpQ%3D%3D
チワワと言えば、大きめとはいえ小型犬のカテゴリーに入るワンちゃんですよね。特に顔も小さめで、口のサイズ感はとっても小さいイメージです。それなのになんと10センチの串!!を飲み込んだりできるのですね。やはり人間と犬とは消化器官の形や機構が違うのも原因でしょう。ありえないくらいの長さでもおなかに収まってしまえるのです。
実は、焼き鳥の串は結構ポピュラーな誤飲物で、小型犬でも大型犬でも全般的に注意が必要です。大型犬だったら20センチくらいの長さでも平気で誤飲できてしまうでしょう。飼い主は気を付けていて、串ごと与えるなんてことはしていないかもしれませんが、飼い主が目を光らせていない間に、外飼いの犬に近所の子供が悪気なく串ごと犬に焼き鳥を食べさせている、なんて困った事態も実際に過去に起こっているのです。それだけではなく、散歩の最中、肉付きで落っこちている串をうっかり拾って食べてしまったとか、家以外にも危険はあちこちに転がっています。散歩時には、ぜひリードをしっかりつけて持ち、あたりに愛犬が誤飲しそうなものが落ちていないか、常に目を光らせてあげてくださいね。
丸い物は特に多少大きくても注意!
愛犬とボールを使って遊ぶ事も多いですよね。別にそれはかまわないのですが、遊ぶ目的以外で犬の近くにボールを置いておくのも実は危険なのです。楽しい思い出がよみがえるのか、ワンちゃん一人で必死にボールをかじって遊んでいるうちに、何かの拍子に大きいサイズのボールにもかかわらず飲み込んでしまう場合があるのです。例えば大きな音がたまたまして驚いた時とか、夢中になりすぎて口の奥の方までボールを送ってしまい、飲み込むつもりがないのに飲んでしまった等です。
野球のボールやテニスボール、ゴルフボールなど、口に挟めるものはなんでも警戒しておきましょう。また、砂利や石が危険なのと同様に、夜店などでよくすくうようなスーパーボール類も、噛み応えが楽しいのか、よく誤飲するものになります。おはじきとかビー玉も同様に危険ですね。
ワンちゃんのおもちゃにするものは、飼い主が注意してみる事のできない時には犬の届く範囲に置かない、目につく所には置かないなどの工夫が必要です。
飼い主の匂いは特に大好き!なので誤飲の危険も倍増
飼い主にとって犬は愛する存在なのと同様、犬にとっても飼い主はもっとも愛する人間です。匂いに敏感な犬は、飼い主の体液類がついているようなものは、特に興奮してあさろうとします。だからこそ、飼い主が身に着けているヘアアクセサリー類や下着、普段使いの小物類は危険なのです。
そして、もっと気を付けなくてはならないのはゴミ箱に捨てたティッシュ類です。鼻をかんで捨てたとか、使用済みのコンドーム(!?)とか笑えないものまで、飼い主の匂いが強烈に感じられるものがあると、ゴミ箱あさりをして誤飲してしまうことになります。まずはゴミ箱を犬が触る事のできない場所へ撤去するか、蓋つきにして簡単には空けられないタイプのものにするなどの工夫が必要です。
これも飲んじゃうの?びっくり誤飲しちゃった子
焼き鳥の串を飲み込んだ子は、腸をつきやぶり足の付け根まで串がおなかの中を移動していました。
もちろん開腹で、大手術でした。
飼い主が見ていない状態で庭にいたとき、通りかかりの子供が焼き鳥を串ごと食べさせたようです。
知らずに数ヶ月をすごし、体調が悪くなっても竹串はレントゲンにもうつらないため、いろいろな病気を疑い、検査しました。
引用:YAHOO!知恵袋 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1243179867?__ysp=6Kqk6aOyIOeEvOOBjemzpQ%3D%3D
といった驚きの誤飲は焼き鳥の串だけではありません。これはこれで腸をつきやぶっていたのに数ヶ月生きていられたのも驚くばかりですが、手術で助かったのは良かったですよね。刺さりどころが悪ければ命を落としていたかもしれない危険な誤飲。「あっ」と思った一瞬でうっかりいつもは飲まないのに飲んじゃうなんてことも結構多いのです。普段のちょっとした気付きや環境を整える事で防げる事も多いです。いくつか事例をご紹介しますので、愛犬が悲しい目に合わないよう、飼い主の方で気を付けてあげてくださいね。
おしゃぶりを飲み続けた犬
【イヌ、コレ食べた】おしゃぶり21個を飲み込んだシャー・ペイ
引用:theWOOF https://woofoo.jp/editors_desk/21-pacifiers-from-dog/
海外の犬の話ではありますが、キッチンカウンターに置いていたはずのおしゃぶりがいつのまにかないので買い足していくと、次々となくなっていく・・・やっと気づいた時には21個も愛犬のお腹の中におさまっていたという恐ろしい話です。
机の上って、犬があまり乗らないだろう高さだったらついつい放置しがちな危険地帯です。普通なら犬が届かない高さだろうと思っても机の上の小物などは放置せず、引き出しの中や戸棚の中などどこかに仕舞わなくてはいけません。それにしても、2~3個も買いたした時点でおかしいと気付いてほしかった事例ですね。
ご主人様のゴム手袋は美味しい?
私はアトピーで手が荒れてしまったときには、ステロイドを塗った上に浸透しやすくするためのゴム手袋をしてよく寝るんです。
そのゴム手袋をあるとき寝ている間に無意識で抜いでしまったらしんです。。
気付いた時にはもうこの状態で、チワワ君が食いちぎってある程度食べてしまっているのは明らかでした。
引用:チワワと一緒にいつまでも。 https://with-tiwawa.com/?p=2958#i-16
飼い主が疲れて普段より神経が行き届かないような状態になっている時なども、危険が潜んでいますね。普段通りならそれほど気にならなかったであろう手袋も、床におちていたり、はずれかけていると犬も気になってしまいます。特に人間用の薬が塗られていた場合は危険が倍増してしまいますので、衣服や手袋、マスク、帽子、靴など身に着ける小物は注意したいものです。
驚くとうっかり飲み込んでしまう事も
風でカレンダーが外れてしまって、そのカレンダーを押さえていた押しピンをぺぇが取って逃げたんです。
慌てて追いかけると、ぺぇは驚いてしまって押しピンを飲み込んでしまったんです。
引用:D.I.Wan http://d-i-wan.com/archives/642
こんなふうに、単にじゃれついているだけでも、結果的に飼い主が驚かせてしまうようなシチュエーションでうっかり飲み込んでしまうという事故も多くあります。他にも、ボールで遊んでいる時に飼い主が大きな声を出して口から外そうとしたら逆に飲み込んでしまった!なんていう事例もあります。
もしもワンちゃんが何かを口に入れた瞬間を見つけたとしても、驚かせてしまわないように引き離すのも至難の業ですので、これもあらかじめ周りの環境を整えたり、安全なおもちゃを選ぶなどの予防策が大事になってきます。
どこにでもはり付いている薄いビニールは人間も見落としやすい
うちの愛犬はつい先日
納豆についている ビニールを食べてしまいました。食事のときにビニールを
落としてしまったことに気がつかず、愛犬が静かにしているな!
と思ったら美味しそうに食べてました。
引用:犬っこ日和 http://inucco.com/goin/
納豆のビニールなんて、透明で小さなものですしどこにでも貼り付きやすいものですから、うっかり人間も見落としがちです。でも、ワンちゃんにとっては、何とも言えない臭いもあったでしょうし喜んでちぎってしまいますよね。
他にも、ペットボトルで遊んでいたらラベルのビニールをうっかり飲み込んでしまうなんてこともありえます。便利なビニールですが、キッチン周りは特にビニール袋も含めて危険性が高い場所です。ワンちゃんを入れないようにするか、逆に徹底的にワンちゃんの届かない範囲にきっちりすべてこまめに片付けるかで予防してあげましょう。
どんなに気を付けていても、ケガや急な病気の可能性もあります。そんなときのために、日ごろからもしもの救急病院の場所や受付の仕方など、調べておくと便利ですよ。
>オリコンのペット保険ランキングで分かる?!「あって良かったペット保険」ってどんな保険?
スポンサーリンク