帰宅すると愛犬が近寄ってきて尻尾を振り振り「おかえり」とばかりに、嬉しくて全力で興奮している姿はものすごく可愛いですよね。でもなぜか毎回うれしょんしちゃう・・・ってこれ、うちだけ?と思っている方。大丈夫です。他にも同じ思いで悩んでいる方はいらっしゃいます。

嬉しいけれど後始末も大変だし、どうにか治せないかと思っている方必見!

改善方法をお伝えしてみましょう。

犬のうれしょんなぜするの?

うれしょんは、その名の通り嬉しくてたまらない、あるいは大好きすぎて愛情を全身で表したいという表現の一種です。興奮のあまり、少量のオシッコをしてしまうというもので、子犬に多いと言われています。なぜ子犬に多いのかというと、子犬の場合はまだ自制心の発達が未熟ですので、より感情的で本能的な行動を取るからです。

もう一つの原因としては、犬が服従を表す時の本能による排尿だとも言われています。犬は、祖先がオオカミであり、集団で生活をする動物ですので、立場の上下関係をはっきりさせるため服従の意思を表す時に使われてきた表現が今も本能として残っているのです。ですので、トレーニングによって改善はできますが、より支配的な相手には、成犬になっても漏らして表現する事があるのです。

うれしょんしやすいのはどういうコ?

犬種によらずどの子犬もうれしょんしやすい

うれしょんは本能によるところが大きいので、特にどの犬種がとかには関係なく、どうしても子犬の時期はしてしまいがちです。脳の発達がすすみ、自分の感情や興奮をある程度コントロールしやすくなれば、自然に収まる事もあります。

また、子犬の時期はオシッコをするために必要な筋肉類の発達も未熟です。人間の尿漏れのような感じで、ちょっとびっくりしたとか、わずかな筋肉の動きだけでピュッと漏れてしまう事もあるのです。そのため成犬には少なく、どちらかというと子犬の方がうれしょんしやすいのです。

ただし、構造上出やすいこともあり、どちらかというとメス犬の方が出やすいようです。

家庭環境や状況がうれしょんを生む

一人暮らしで、室内犬が家族代わりという家庭も増えてきました。飼い主が外に仕事を持っており、朝から晩まで仕事しているような場合は、室内に犬が一人で長時間留守を守っていて、寂しがってしまうという事があります。そして飼い主が帰ってきた嬉しさのあまり、興奮しすぎてしまうのです。人間にとっては数時間だとしても、歳をとるのが早い犬にとっては長時間に感じるのかもしれません。

また、複数人で暮らしている場合には若干その傾向が薄れることもありますが、普段犬とたくさん遊んでくれる相手が留守がちな場合も、その人が帰ってきたタイミングなどでうれしょんしやすいです。例えば、親子3人で暮らしている家庭でも、一番かまってくれるお父さんがなかなか帰ってこないとか、散歩にいつも連れて行ってくれる子供が学校から戻ってきた時とかに興奮しやすいのです。

しつけが厳しすぎる場合はうれしょんしやすい

なぜうれしょんするかでも書きましたが、犬にとって、うれしょんは服従の意味でしている場合もあります。そのため、普段から大声で怒鳴るようなしつけ方法を取っていて、犬を怯えさせる事で従わせているような場合に多くみられると言われています。主従関係をはっきりさせなければならないとはいえ、無駄に怯えさせて支配するような形になってしまうとうれしょんしやすくなってしまいます。また、うれしょんしてしまった時に叱るのも逆効果です。もっとうれしょんしなさいと言っているようなものです。

こんな性格ならうれしょんしやすい

次のような性格がある場合は特にうれしょんしやすい傾向があります。

・興奮しやすい
・かまってもらいたがり
・寂しがり
・臆病
・ストレスがあって感情の起伏が激しい

臆病な子は服従の為にしますし、興奮しやすい犬は本能から漏らしてしまいます。寂しがりや感情の起伏が激しい子も同様ですね。

ただ、かまってもらいたがりの犬の場合は、うれしょんをした時の飼い主の行動やいつもと違う表情を見たくて(感じたくて)いつもしてしまうという事も考えられます。この場合は飼い主さんの対応を変えない限りはずっとうれしょんが治りません。

また、保護された犬を飼うような場合もありますよね。過去になんらかの怖い経験をしている場合は、怯えからもらしてしまう事も多いのです。

病気が潜んでいる可能性もある

うれションのような、排尿を伴う病気では、過去に脊椎周りに外傷があるような場合と、脊椎や腰回りあたりの神経障害や、腫瘍が考えられます。また、オシッコをするための筋肉が機能不全に陥るような場合や、生まれつきオシッコをする器官周りに異常がみられるので少しの動きで漏れてしまうなどの可能性があります。

いずれも、興奮した時にもオシッコが漏れますが、興奮状態ではない平常時もふとした瞬間に漏れるようです。こういった症状があるようなら、早めに動物病院で診てもらいましょう。

もしも成犬になってからうれションがひどくなったなどの場合には、高齢になった場合の尿失禁の場合もあります。成犬になってから急にしはじめたような場合も、一度はお医者さんのアドバイスを聞いておくと安心です。

うれしょんの治し方

うれしょんは、トレーニングで治るといいます。原因が興奮でもありますし、要は興奮させすぎないように飼い主も沈静化させるような対応をすればよいのです。

喜んで迎えてくれているのに、とってもかわいそうで心が痛みますが、完全無視ノーリアクションが良いそうです。まるで犬がいないかのように振舞います。
そして、そのあと犬が落ち着いてから、十分に遊ぶ。

犬が、「ご主人が帰ってきても、しばらくは全く良い事楽しい事がない。帰宅してすぐは、全然ツマンナイ」と思えばしめたもの。大歓迎が、ただの普通の歓迎に変わります。
出典:YOMIURI ONLINE発言小町 http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2006/1023/107404.htm

この方のように、ワンちゃん自身がおもいっきり歓迎するのではなく、静かに出迎えたらかまってもらえるのだと学習してくれればうれしょんは治まるようです。ただ、うれしょんは子犬の時期によくあることで成犬になるにしたがって収まるし可愛いから特になにもしない、という意見もよく見かけました。

ただ、成犬になっても治らない・・と悩んでいる方もいらっしゃいますし、やはり帰宅時に必要以上に喜んだりかまい倒すと癖になる可能性も否定できませんね。

一度、帰ってすぐトイレシートに連れて行ったら、シートの上に仰向けになってしまい、おしっこがピピッ。もちろんワンのお腹にかかって大変なことに(汗)
でも、昨日帰ってすぐ電話が鳴ったりして、なんだかあっち行ったりこっち行ったりと私がバタバタしていると、ワンも一緒になってあっち行ったりこっち行ったり…。そんなことをしていたら、ウレションしませんでした♪
出典:YOMIURI ONLINE発言小町 http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2006/1023/107404.htm

このように、トイレシートに連れて行くのも一つの方法ですよね。家族に協力を頼めるのなら、帰宅時間の少し前にトイレを促して膀胱を空っぽにしておくのも良い方法だそうです。来客時などには飛びつかせないようにケージに入れておくという対策もありました。また、抱っこしたらやっちゃうという子には、とりあえず落ち着くまでは抱っこしない。おなかを見せたポーズをした時にやっちゃう子の場合は腹を出しても撫でない、などの方法で切り抜けた方もいらっしゃいます。

帰宅時など、いい子でお留守番してくれていた愛犬に対して、飼い主側はかわいくて構い倒したい気持ちもわかるのですが、ちょっとだけ人間が我慢する事で犬も落ち着き、後始末も楽になるのであればウィンウィンの関係になるのではないでしょうか。

犬は、人間の気持ちに寄り添ってよく感じ取ってくれる動物です。あなたが愛犬の事を嫌いで構っていないのではないのだと、ちゃあんとわかってくれますよ。

 


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