愛犬と散歩に出かけたとき、まっすぐ歩かない、突然止まる、座り込むなどで困ったことはありませんか?どうしようもなくて抱っこでその場をしのぐこともあるかもしれません。これはただのわがままなのか、怖がりなのか、それとももしかして病気なのか…いろいろな原因が考えられますよね。

その原因は、その犬ごとにいろいろあり、みんなが揃って同じ理由ではないはずです。今回は、どんな理由が考えられるのか、例とてよくあるケースを挙げて、その対策を紹介します。

 

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犬が立ち止まる・座り込む原因は?

犬が立ち止まったり座り込んだりしてしまう原因は、主に4つのことが考えられます。一つ目は、トラウマによる恐怖。二つ目は、未知への恐怖。三つ目は、わがまま。そして四つ目は、見分けるのが難しいのですが、疲れや病気など。それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。

【原因1】その先に恐怖を感じるものがある

犬は、過去に強く感じた恐怖を覚えており、何かそれに近い物事に接したとき、再び強い恐怖を感じて動けなくなることがあります。それは再び同じような状況に陥らないため、身を守るための自己防衛本能であり、人間が思っている以上にしっかりと覚えています。

(対処法)お散歩コースを変えてみる

この場合は、いつも“同じ場所”で立ち止まって、そこから先に進めないとか、“同じような背丈の人間”に会うと硬直するとか、何かヒントとなることがあるはずです。

もし「これではないか」と思うものが見つかった場合は、お散歩コースを変えてあげたり、その時だけ抱っこなどで守ってあげたりすることで対応しましょう。怖い体験は過去のもので、もう今は大丈夫であったとしても、一度焼きついた恐怖はなかなか覆るものではありません。

無理に克服しようとしたら、犬にとって大きなストレスとなり、心や体を弱めてしまうことにつながりかねません。この場合は無理をさせないようにしましょう。

【原因2】未知の世界がまだ怖い

まだ外の世界にほとんど出たことない子犬も、未知の世界への恐怖でお散歩ができないということもあります。ここで「まだ幼いから仕方がない」と抱き上げてしまうと、それがクセになってなかなか自分で歩こうとしなくなります。一度そうなってしまうと治すのが大変なので、やめておいた方がいいでしょう。

(対処法)少し強引に進めてみる、お散歩時間を変える

この場合は、リードを引っ張る、おもちゃで気を引く、少し歩けたらご褒美におやつをあげるなどして対応しましょう。ちなみにリードを引っ張るときは、犬より前に引くと、前足でふんばってなかなか進み出せません。そのため、一度軽く真後ろに引っ張って、自然と前足が上がったところで、すぐに前へ引き直すか、あるいはそのまま後ろへ進み始めるか、という方法が有効です。

最初はちょっと可哀想に見えるかもしれませんが、すぐに慣れてくるので、思いきって試してみましょう。
また、人が少ない早朝などにお散歩時間を変更してみてもいいかもしれません。人が少ないと、それだけで犬も安心して落ち着くこともあります。

【原因3】わがまま(抱っこしてもらいたい、かまってもらいたい)

散歩中に立ち止まることで、飼い主の気を引こうとする犬もいます。甘えたい気持ちが強い犬は、たとえ飼い主を困らせたとしても、とにかく注目されたいのです。しかし、ここで優しい言葉をかけてあげたり、抱っこしてあげたりするのは逆効果。そうすれば、かまってもらえるのだと学習して、同じことを繰り返すようになります。

(対処法)そっけなく進み始める

この場合は、あまり相手にせず、声もかけず、そのまま進み始めてみましょう。心を鬼にして、少し冷たいと思うくらいの態度をとった方がいいかもしれません。それでもかたくなに立ち止まる場合は、【原因2】の対処法でも紹介したように、リードを操作しながら進んでみてください。進み始めると、歩きながら軽く褒めてあげましょう。

【原因4】疲れや病気、高齢などで歩くことができない

これは、判断が難しいところです。高齢の犬ならまだ察しがつくかもしれませんが、若い犬でも、実は病気になっているという可能性も否定できません。ただ、これらが理由である場合は、お散歩のとき以外にも、何かいつもと違う様子が見られる可能性が高いです。普段からよく観察して、おかしいと思ったら病院へ連れて行きましょう。

(対処法)歩きやすい場所を選ぶ

高齢で体力が落ちている場合は、でこぼこした道やコンクリートの道路より、平坦な土の上など、なるべく歩きやすい道を選ぶようにしましょう。
また、首輪を使っている場合は、少し負担になる可能性もあるので、ハーネスを使うなど、なるべく楽な格好でお散歩をさせてあげられるといいですね。

それから、夏、昼間にコンクリートの上を犬が歩くと、気温上昇による暑さだけではなく、道路からの照り返しをもろに受けて、人間が感じるよりはるかに犬は暑くなるということも十分にあり得ます。また、夕方になって気温が下がっても、コンクリートは熱を蓄えたままという可能性だってあります。犬も、人間と同じで熱中症をおこします。普段以上に呼吸が速くなってきたら、すぐに涼しい場所へ連れて行き、水を与えてあげましょう。お散歩も、できれば朝のまだ涼しい時間帯に連れて行けるといいですね。

なお、高齢でもうそんなに歩けないからといって散歩に連れ出さなくなると、筋力が落ちてますます歩けなくなってしまいます。これまでのように長い距離を歩けなくても、短いお散歩をこまめにするなど、できるだけ外を歩かせるようにしましょう。犬にとっても、外の空気に触れることは、良い気分転換になるかもしれません。

 

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まとめ

いかがでしたか?犬が歩かないといっても、その理由はさまざまです。なぜ歩かないのか、それさえ分かればいくらでも対処ができます。よく観察をして、その子に合った方法を試してみるようにしましょう。犬も歩くことに慣れたら、これまでのことは何だったのかと思うくらい、スイスイと歩けるようになる可能性もあります。歩き始めるまでが難しかったり、大変だったりするかもしれませんが、こつこつと一歩ずつ、根気よく乗り越えていきましょうね!


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