ワンちゃんの行動を制御するしつけには「お座り」「伏せ」「おいで」などがあります。
そのひとつである「待て」とは、どのようなものなのでしょうか?

ワンちゃんの身の安全を守るためなどに役立つ「待て」について、活用方法やしつけ方をご紹介します。

 

 
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「待て」とはどういうしつけ?

「待て」のしつけに関しては、ワンちゃん自身の身の安全や他人に危害を加えないよう抑制するといったことがよく言われます。
では、もう少し詳しく「待て」というしつけについて動作や目的などを見てみましょう。

「待て」の動作

「待て」の動作そのものは、飼い主さんの「待て」の号令に合わせて動きを止め、「よし」などの号令で解除されるまで「じっとしている」というものです。

この動作の基本形は「お座り」です。
まず最初に「お座り」をさせ、その状態で「待て」の号令をかけます。
その後、飼い主さんの「よし」などの解除の号令がかかるまで、「お座り」の姿勢のまま待ちます。

しつけ方法の中では、オヤツやフード、おもちゃなどをもらうのを待っていることが多いですが、実際の生活の中で「待て」が必要になる場面では、歩く・走るなどの動作を待つことが多いようです。

「待て」は何の役にたつの?

「待て」ができるようになると、ワンちゃんの安全をさまざまなシーンで守ることができるようになります。

ドッグランに入るときや車から降りるときといった「次の動作に移る前に安全確認が必要なとき」に「待て」ができれば落ち着いて行動できますよね。

散歩中であれば、人やほかの動物と会うこともあります。
曲がり角の向こうから、急に車や自転車などが飛び出してくることもありますね。

そういったときに、「待て」の号令でその場で待つことができれば、突発的な飛び出しを制御したり安全な場所に留めておくことができます。

また、外でも家の中でも、ワンちゃんが口にしてはいけないものを口に入れようとしたとき。

ワンちゃんにとって毒性のある食べ物もあれば、食べ物ではないものであってもワンちゃんが口に入れてしまう、飲み込んでしまうといった事故は起こりえます。
このとき、口に入れる前に「待て」ができれば防ぐことができますよね。

その他にも、散歩中にすれ違うよその犬に吠えてしまうワンちゃんを、「お座り」や「伏せ」をさせて「待て」をかけてやり過ごすといった方法で対処するなど、応用できるケースもあります。

「待て」のしつけ方法とコツは?

「待て」が必要になるシーンはいろいろとあり、とても重要なしつけです。
ところが、この「待て」はワンちゃんにとって忍耐力が必要な行動ですので、完璧にできるまでに時間がかかったり、何かと苦労が多いしつけでもあります。

「待て」ができるようになる前に必要なしつけ

「待て」のしつけをする際、まずは基本姿勢である「お座り」ができる必要があります。
しつけをする段階で、お座りをさせてから「待て」でその状態をキープするという方法がよく採られるためです。

「待て」の動作は、解除されるまで「じっとしている」「決まった状態を維持する」ことですから、先に「お座り」という「決まった状態」ができることが必要になるんですね。

「待て」のしつけ方法とは?

オヤツなどを使ったしつけ方法

  1. お座りをさせる
  2. オヤツなどが見える状態で「待て」の号令をかける
  3. 「よし」の号令をかけ、オヤツなどを与える

このとき、「待て」から「よし」の間を最初はほんの数秒とるところから、徐々に長くしていきます。

オヤツなどを使わないしつけ方法

  1. リードを着けた状態で、足元でお座りをさせる
  2. 「待て」の号令をかける
  3. 静かに 1歩ずつ後ろに下がりワンちゃんから離れる
  4. 途中で動いてしまったら「お座り、待て」と号令をかけなおす
  5. 「よし」の号令でワンちゃんを呼び寄せごほうびを与える

「待て」の最中で歩いてきてしまうようであれば、ワンちゃんをもとの場所に戻して最初からやり直します。
また、リードの長さいっぱいまで離れても待っていられるようになったら、待つ長さや飼い主さんの動きを変える・増やすなどして行きます。

「待て」のしつけが難しい!コツはないの?

「待て」に限らず、難航することも少なくないのが犬のしつけ。
飼い主さんたちはどのような工夫で「待て」をマスターさせているのでしょう?
コツはあるのでしょうか?

まずは「すべきこと」の理解から

”「良し」という前に動いてしまったら、動いた後にすぐ「良し」と言って”
”そのうち「良し」が動いていい合図だと分かってきます”

”犬が動いてしまったら「あっ!」と言うように”
”「待て」を繰り返すより、動いたらまずい、ということが分かりやすくなります”
引用「教えて!goo」
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/5052065.html

「待て」の号令には「よし」という解除が常にセットになっています。
ですから、ワンちゃんは「待て」のしつけの中で「待て」と「よし」2つの号令が分かっていないとできません。

このほかにも、お座りをさせた状態で胸やお尻などを手で押さえて「待て」の状態を理解させるというものもありました。
「よし」と同時に押さえていた手を離すことで、タイミングを分かりやすくするのだそうです。

まずは「待て」「よし」という号令で飼い主さんが何をしてほしいのかをワンちゃんに理解させる、ということがポイントになるようですね。

短い反復練習がポイント

号令を覚えれば、あとはいかに長い間待っていられるかという訓練になってきます。
ワンちゃんにとっては忍耐力が必要な訓練ですので、そもそもワンちゃんの集中力がどのくらい続くかということも考慮するべきでしょう。

犬の集中力は 5分程度という説から 30分位はもつという説まで、持続時間の見解はさまざまです。
犬種や個々のワンちゃんの性格によって大きく違ってきますし、騒がしい場所や気温が高いといった条件があれば、当然ながら持続しにくくなります。

ワンちゃんの気が散る要素を極力減らし、「できてもできなくても毎日5分だけ」など時間を短く繰り返しトレーニングする方が早道である、とする方もいます。

確かにつらいことを長時間やるよりも、間に遊びをはさんだり時間を置いたりしながら少しずつ繰り返す方が、イヤになることもなくかえって短期間に身につけられそうですね。

トラブル防止に役立つ「待て」のしつけ

ワンちゃんの忍耐力が必要なだけに、完璧にマスターするまでには道のりが長くなることもあるかもしれません。

散歩中など「あわや」というときにワンちゃんの動きを抑制する「待て」。
トラブル回避に重要な役割を果たすだけに、根気強くワンちゃんと頑張りたいですね。


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