自転車での犬の散歩は、歩くよりも速いスピードを出せるので、犬をしっかりと運動させることができます。また、足の速い犬が颯爽と走る姿は、見ていても気持ちがいいものです。しかし、自転車での犬の散歩は賛否両論のようです。いろいろと問題がある場合もありますが、逆に自転車で散歩をさせた方がいい場合だってあります。実際はどうなのでしょうか?色々な方の口コミなども参考にしながら、一緒に見ていきましょう。
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犬を自転車で散歩させるのっていい?悪い?
以前は、自転車でリードを持ち犬の散歩をしている人もたくさんいたのですが、最近はあまり見かけなくなりました。また、自転車で散歩をさせるのはよくない、という意見も聞きます。なぜでしょうか?
道路交通法では違法になる?
実は、犬の散歩は道路交通法違反とされていて、それに関する質問もインターネット上でたくさん出ています。
“自転車での犬の散歩は道路交通法違反というのは本当ですか?”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13160508063
この質問に対して、次のような回答が寄せられています。
“多くの都道府県では道交法違反です。”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13160508063
この「道路交通法違反」とは、具体的にはどのようなことなのでしょうか?実は、2015年6月1日に道路交通法の改正によって、自転車で犬の散歩をさせることも全国的にほぼ禁止となりました。その定義となる法律がこちら、道路交通法第七十一条です。
“車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
(中略)
道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項”
引用:日本法令索引
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=5&H_NAME=&H_NAME_YOMI=%82%A0&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=S35HO105&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1
この道路交通法第七十一条に基づき、各都道府県がさらに具体的な禁止事項を、道路交通規則で定めています。たとえば、東京都であれば次のようになります。
“自転車に乗ったままで、雨の日に傘を差したり、愛犬を散歩させたり、携帯電話で通話することは違反となります。
都規則第8条第1項第3号に「傘を差し、物を担ぎ、物を持つ等視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと。」とあります。”
引用:警視庁
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/bicycle_quiz.html
また、大阪府ではこのように記載されています。
“第13条 法第71条第6号の規定により車両等の運転者が遵守しなければならない事項は、次に掲げるとおりとする。
(中略)
(2) 傘を差し、物を担ぎ、又は物を持つ等視野を妨げ、若しくは安定を失うおそれがある方法で自転車を運転しないこと。”
引用:大阪府道路交通規則
http://www.pref.osaka.lg.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/k201RG00001084.html#e000001106
この東京や大阪に続いて、全国の各都道府県もほぼすべて、同じように「物を持って自転車を運転すること」が道路公津規則で禁止されていて、ここに「犬のリードを持つこと」が当てはまります。
しかしだからと言って、犬にリードをつけずに散歩をさせればいいという訳でもなく、それも動物愛護管理法に基づき禁止されています。
“5 犬の所有者等は、犬を道路等屋外で運動させる場合には、次の事項を遵守する
よう努めること。
(1) 犬を制御できる者が原則として引き運動により行うこと。
(2) 犬の突発的な行動に対応できるよう引綱の点検及び調節等に配慮すること。”
引用:家庭動物等の飼養及び保管に関する基準 – 環境省
https://www.env.go.jp/hourei/add/r073.pdf
現在は、このような法律や規則があります。しかし、これは「公道」における決まりです。どこまでが「公道」とされるのかは、法律上明確に境界線が定義されているわけではありません。そのため、この道路交通法が改正された現在でも、河川敷の広場などでは今も自転車で犬の散歩をさせている人がいるようです。
犬を自転車で散歩させるときの危険性
しかし、法律云々という以前に、やはり自転車での犬の散歩は、危険が大きいことは否めません。たとえば、もし犬を自転車で散歩させている途中、突然目の前で、事故か何かで大きな音が鳴ったとしたら…犬はどのような反応をするでしょうか?逃げる、立ち止まる、その場で暴れまわるといった想定外の行動も十分に起こり得ます。
事故を起こしてしまうかも…
実際に、自転車で犬を散歩させることにより危険な状態になった(あるいは目撃した)という口コミは、多数存在しています。
“男性は大きなラブラド-ルを自転車に乗って散歩させていて、いきなり犬が電信柱に寄りたくて引き張り、私の両脇を自転車と犬が通り抜ける形になり私の足にリードがかかったのです。足腰の弱い高齢者だったら確実に転んでいたでしょう”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2015/0505/711890.htm
“近所の奥さんで、中型犬を飼っていらした方がいましたが、ある日犬を自転車で散歩させていて、犬が電信柱と塀の間に入ってしまい…奥さんは避けられず電信柱に激突→入院となってしまいました。”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm
“先日もおじいちゃんが自転車で散歩させているのを見ましたが、ブレーキを掛けているのだと思いますが、交差点で止まることができずに、ワンちゃんに引きずられているようでした。”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10106209385?__ysp=54qsIOaVo%2BatqSDoh6rou6Lou4og54yr
“昨日道で遭った自転車散歩犬は、うちの犬を見て急に立ち止まったためリードが車輪に引っ掛かり飼い主さんが危うく転びそうになってしまいました。やはり怖いなと思いました。”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm
“近所の方もお散歩中に犬が猫に驚きビックリして飛び退き自転車に乗った飼い主さんが転んじゃいました。”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm?o=0&p=2
このように、不測の事態が起きてしまうことは十分にあり得ることです。
“どんなに訓練されていても、かねてはやさしい穏やかな犬でも、何かの拍子に野生の本能のスイッチが入ってしまえばもうどうすることもできません。”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm?o=0&p=2
「うちの子は絶対に大丈夫」と思っていても、必ずしもそうとは言いきれないようです。犬を自転車で散歩させるときは、いろいろなことが起こることを覚悟して、しっかり準備をしておいた方が良さそうです。
実は犬にとって負担となっていることも
また、事故を起こしてはいないけど、犬にとって負担となっている場合もあるようです。
“犬がおしっこしたくて片足になっても飼い主がヒューッと行ってしまうのでおしっこ出来ずじまい・・・みたいな事になってる犬を何回も見た事あります。”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm
“今日、犬の散歩していた所自転車に乗ってポメラニアンを散歩させている男性を見ました。犬同士お互いの存在に気付いて、すれ違う時にポメラニアンは立ち止まろうとしたのですが、男性はお構いなしにそのまま。まあまあ早いジョギングくらいの速さで走っていたので、ポメラニアンは立ち止まろうとしたが為に結構グイッと引っ張られて足がもつれてコケたりしてましたが、男性はスピードを落とすこともなく、そもそも見てもなかったのでコケてたのにも気付いてないかも…??”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13150266758?__ysp=6Ieq6Lui6LuKIOeKrCDmlaPmrakg5Y%2Bv5ZOA5oOz
“主さんは、運転していて気がつかなかったかもしれませんが、下り坂での愛犬の様子が第三者から見てあまりにも苦しそうだったので思わず注意をしてしまった・・のではないでしょうか?余程のお節介おばさんでない限り、見知らぬ人に注意はなかなかできないものですよ?”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10130633590
このように、スピードが出ているため、飼い主が犬の様子に気づかないということもあるようです。しかし、自転車での散歩がすべてよくないのかと言われれば、決してそんなことはありません。
犬によっては、自転車での散歩をした方がいい場合もある
徒歩による散歩だと、犬が運動不足になってしまうこともあります。十分に走れる力のある子は、思いきり走らせてあげることも大切です。
“犬種によっては、自転車やバイクなどでの引き運動を薦めるようなタフなものもいます。我が家もダルメシアンですが、ドッグトレーナーさんにも薦められたのですが、引き運動で30~1時間走らないと満足してくれません(ストレスをためているのが良く分かる)。”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm
“私は以前シェルティを飼っていた時、自転車に繋ぐと凄い勢いで走り出しました。走りたかったんだと思います。排泄ですが、ワンが急に止まって危ないので自転車に繋ぐ前に排泄させていました。”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10106209385?__ysp=54qsIOaVo%2BatqSDoh6rou6Lou4og54yr
“私もやってました。誰のためと言えば、犬です。胃を痛めながら走っていました。若い頃(柴のメスです)は10キロほど自転車で走らせないと、無駄吠えがすごくて…でも、自分が頑張って走っても、犬のスピードには合わず、ドッグランで他の犬と仲良くできる子でもなく、自転車の力を借りることにしました。オシッコ・ウンチは、事前に普通の散歩コースを徒歩でまわって済ましていました。でも、やっぱり猛スピードで走る自転車・犬は周りがかなり気を使いますよね。しかもお礼を言ってる暇もないから、道を譲ってくれる人は本当に不快だと思います。やらないに越したことはありません。”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10106209385?__ysp=54qsIOaVo%2BatqSDoh6rou6Lou4og54yr
“牧羊犬や猟犬などには非常に多くの運動量が必要な犬種があります。もともと一日中走り回って仕事をするような犬種のため、特に若いうちは1時間やそこら歩くだけでは全然足りないのです。歩くペースも人間よりずっと速く、トットットと少し小走りに見えるような歩き方がその犬にとってベストである場合もあります。ですからテクテク歩くだけの散歩より、自転車での引き運動の方が好きな犬も沢山いると思います。たしかに、自転車での引き運動は飼い主の指示にしっかり従えるようになってから行うのがマナーですし、それ以前に道交法違反ですから、サイクリングコースのあるような広い公園などで、人のあまりいない時間帯に行うべきかと思います(そこで認められていればですが)。”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm
“結構、元気な子や体力のある種の血が入ってる子や運動好きの子に猟犬目的で作られた種の血が入っている子ならありかなと思います。この手合いのわんこはかなりの運動量が必要。でも人間にその体力や肉体がない場合は自転車を使うのもありかなと思います。運動したいのに、動き回りたいのに人間の都合で短時間に短距離だけで我慢しろと言うのもストレスたまりそうな気がします。実際、犬にとって運動は大事な精神安定。自転車を使うことでその子が満足する適切な距離を動いたり、運動量をこなせるとなればありではないでしょうか?歩く速度が好きな子、他の人と関わる刺激が楽しい子もいれば車に乗ってまでスピード感を楽しむ子もいる。結構、ご主人様とダーッシュ♪って存分に全力で走りまくってご機嫌そうな子もたまにいます。他の人に迷惑をかける場所ではなく、自転車で走行しても大丈夫な場所である事が最大の条件になりますが、上記なら犬にとっても良い場合があるのでは?”
引用:発言小町
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0806/336876.htm
できればドッグランで走らせることができればいいのかもしれませんが、ドッグランは全国的に見て、まだそれほど多くはありません。また、ドッグランがあったとしても、他の犬の存在もあり、なかなか思いきり走ることが難しい場合もあるようです。そのような場合は、場所を選べば自転車を使って散歩させた方がいいかもしれません。
結論
自転車を使った犬の散歩は、河川敷や広場などの法律や規則で禁止されていない場所で、周りに人や障害物がない状態なら、走るスピードが速い犬に十分な運動をさせるために行ってもいいと思います。ただ、万全の状況で臨んでも、それでも急に立ち止まったりする可能性はゼロではありません。飼い主の方は、しっかりとリードを持ち、万が一自転車で転んでも怪我を最小限に抑えるために、ヘルメットやプロテクターなどをしっかり装備しておいた方がいいかもしれません。
まとめ
こうしてさまざまな例を挙げましたが、自転車で犬の散歩をすることは、まとめて良い・悪いと言える訳ではなく、状況に応じてということになりそうです。思いきり走ることができて、幸せそうな犬も沢山います。場所をしっかりと選んで、愛犬の特性や体力を考慮して、自転車での散歩をしてみるのもいいかもしれませんね。
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