コーギーは、胴長短足の体つきが可愛らしい犬です。後ろから見ると、短足のためかおしりをフリフリとしながら歩くさまがとっても可愛らしく、そのお尻を「コギケツ」と言って愛しているファンも多いようです。

愛らしい容姿でありながら、かつては牧羊犬として活躍していた歴史もあり、そもそも必要な運動量が多い犬種です。ところが、近年は室内犬として飼われていることが多いためか、肥満体質のコーギーをよく見かけます。

ぽてっとしたその体つきも可愛いのですが、太りすぎるとコーギーの健康上、さまざまな問題が現れる可能性が高くなります。それでは、コーギーの適正体重や体高はどれくらいなのでしょうか?また、子どもから大人になるときの体重の推移や平均体重はどのようになるのでしょうか?

それぞれ紹介していきます。

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コーギーの平均体重・体高はどれくらい?

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ジャパンケネルクラブによると、コーギーの平均体重は、オスは10~12kg、メスは9~11kgとされています。また平均体高は、約25~30cmとされています。

このジャパンケネルクラブとは、1949年に農林水産大臣の認可を受けて設立された「全日本警備犬協会」が元になる一般財団法人で、現在は日本を代表するケネル(英語で犬の寝る場所・犬小屋)クラブとなっています。日本国内において、犬の品種の認定や標準の指定、血統書の発行やドッグショーの開催、日本各地においてトリマー研修機関の運営など、犬にまつわることを広く行っています。

なお、コーギーは「ウェルシュ・コーギー・カーディガン」と「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」の2種類がいます。どちらも良く似ていますが、細かく見ると歴史や見た目、性格などに多少の違いがあります。カーディガンの方は、ペンブロークに比べてやや大柄で、重心が低めです。またペンブロークの方は、ややキツネ顔で、しっぽがなかったり短かったりします。体重や体高は、どちらのコーギーも個体によりさまざまで、その種類による差はあまり大きくありません。

そういえば、しっぽのあるコーギーとしっぽのないコーギーを見たことありませんか?一般的にはしっぽなしのコーギーが多いですが、たまにしっぽがフサフサのコーギーもいます。その秘密は、こちらでご紹介しています。

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犬の適正体重って何?

日清ペットフード株式会社のHPを見ると、犬の「適正体重」について書かれています。これによると、健やかに育った犬の1歳頃の体重が、その子にとっての適正体重となり、生涯にわたる体重の目安となるようです。愛犬の健康管理のための参考になりそうですね。

その犬にとって理想的な体重のことで、犬が1歳の頃の体重(大型・超大型犬では1歳半~2歳)を基準とするのが一般的。ただし、1歳の頃にすでに太ってしまった場合は基準にはできない。

成長期はよほど偏った食生活を送らない限り、過剰に太ったりやせたりすることはないため、成長が一段落して成犬になったばかりのこの頃がその犬にとっての「完成型」で、一番理想的な状態だと考えられます。
年を重ねるごとに基礎代謝が落ちていくことは自然なメカニズムとして逆らえないので、1歳の時の体重から15%程度の増加までは正常の範囲とし、15%以上増加していれば肥満といわれます。
引用:日清ペットフード株式会社

「体重」よりも「体格」が大切です!

健康管理の目安の一つとして、ほとんどの人が「体重」を気にすることと思います。それは正しいことですが、あまり「平均体重」にとらわれすぎないように気をつけましょう。

同じコーギーでも、またオス同士、メス同士でも、体高や骨の太さなどは多種多様です。さまざまなところで「○歳の平均体重は○kg」などと書かれていることもありますが、同じ性別・年齢のコーギーでも、大柄な子と小柄な子の場合、それぞれの理想体重は異なるはずです。そのため、健康管理の目安としては、その子の肉付きや毛づや、また体力などで測る方をオススメします。

犬のボディコンディションスコア(BCS)とは?

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環境省のホームページでは、犬や猫の体型に関する区分が紹介されています。それによると、区分としてはBCS1からBCS5まであり、それぞれ痩せ型~肥満に分類されます。それぞれの区分で体格の目安が具体的に書かれているので、これらを目安にぜひご自身の愛犬を見てみてもいいかもしれません。

【BCS1/痩せ】
肋骨、 腰椎、骨盤が外から容易に見える。触っても脂肪が分からない。腰のくびれと腹部の吊り上がりが顕著。

【BCS2/やや痩せ】
肋骨が容易に触る。上から見て腰のくびれは顕著で、腹部の吊り上がりも明瞭。

【BCS3/理想的】
過剰な脂肪の沈着なしに、肋骨が触れる。上から見て肋骨の後ろに腰のくびれが見られる。横から見て腹部の吊り上がりが見られる。

【BCS4/やや肥満】
脂肪の沈着はやや多いが、肋骨は触れる。上から見て腰のくびれは見られるが、顕著ではない。腹部の吊り上がりはやや見られる。

【BCS5/肥満】
厚い脂肪におおわれて肋骨が容易に触れない。腰椎や尾根部にも脂肪が沈着。腰のくびれはないか、ほとんど見られない。腹部の吊り上がりは見られないか、むしろ垂れ下がっている。

引用:飼い主のためのペットフードガイドライン(環境省)

理想的な状態を簡単に言えば、皮膚の上から触って鋤骨を指に感じることができて、横から見たときのお腹のあたりが、犬独特の流線形のカーブを描いているのがよいと言われています。愛犬はどうですか?

体重について獣医さんに相談。でも…

専門的に勉強をして、また実際多くの犬を診てきている動物病院の獣医さんの意見は、とても参考になることが多いでしょう。ただし、1つの動物病院で言われることを鵜呑みにしすぎては心配な場合もあります。少しでも「おかしいな」と思うことがあれば、念のため他の動物病院でも診察してもらうようにしましょう。

こちらはコーギーを飼っている方の、動物病院で言われた体重に関する相談です。

我が家の2代目コーギー(オス、一歳八カ月)の体重の件で質問があります。
現在の体重は11.6~12キロくらいです。体の大きさは初代のコーギーや他の方が飼われているコーギーと比べてもまぁ普通なのかなという感じです。
近所の獣医さんに言わせると、「ちょっとやせ過ぎ。これ位のコーギーなら13キロあってもいい。」と言われ続けています。
確かに手で触るとアバラの感覚がわかりますし、ウエストもキュッと締まっていますので、太っているとは思いませんが、それ程痩せ過ぎとも思いません。私としては初代のコーギーが太り過ぎて15キロ近くあったこともあり、逆に少し細いくらいがいいかなと思っていたのですが・・・(あまり食べ物に執着しないのも事実ですし、他の人からも「ほっそりしてますね」と言われる事もあるのですが・・・)
「どかか内臓に問題があるのかもしれない。」とまで言われたので、血液検査をしてもらいましたが何も問題ありませんでした。
先日も狂犬病の注射をしてもらおうとその獣医さんに行ったのですが、「やはり痩せているのが気になる。今のままでは注射はしたくない。もしかすると消化酵素がでない病気かもしれない。」といわれ消化酵素を一カ月分処方されました。
更には「この際ドッグフードにこだわらずほしがるものは何でも上げて(犬用でなくても!!)多少肥満気味にまでなったほうが良いかもしれない。(もちろん玉ねぎとかチョコレートは×ですが多少塩分があっても太らせること優先で・・)」とまで言われました。
私的には他の獣医さんに行ってお話しを聞いてみようかなと考えていますが、別の獣医さんは家から遠いので少々悩んでいます。
引用:Yahoo!知恵袋

この質問に寄せられた回答は、そのほとんどの方が他の動物病院での診察を勧めるものでした。これを受けて、質問をした方は別の動物病院へ行ったようです。その気になる結果は次のような内容でした。

一昨日別の獣医さんにいってきました。皆様おっしゃっていただきました通り、「体格は丁度いいと思いますよ。無理して太らせる必要なんてまったくないですね。」ということでした。
引用:Yahoo!知恵袋

このように、動物病院によって所見がまったく違うこともあるようです。人間と同じで、程度の問題は人によって感じ方に差がありますので、最初の獣医さんにとっては、気になるほど痩せて見えたのかもしれません。でも、無駄に不安を煽られるのも、飼い主さんとしては困りますよね。

気になる方は、他の動物病院へ行って相談してみてもいいかもしれませんね。

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コーギーが太りすぎると…

コーギーは、その胴長短足の体型ゆえに太りすぎた場合、腰に負担がかかりすぎて椎間板ヘルニアになってしまう可能性があります。

椎間板ヘルニアの症状

飼い主様が日常生活で気づかれる症状としては、1)突然足を引きずる、2)抱き上げた時に痛がって鳴く、3)おやつをあげるときに頭を上げることを嫌がったりする、などが多くあげられます。症状が重度になると、後肢のまひによる歩行異常や、自力で排尿排便ができなくなることもあります。また、首の付け根周辺でヘルニアが発症すると、呼吸困難に陥ってしまうこともあります。
椎間板ヘルニアは、脊髄軟化症という脊髄が壊死してしまう怖ろしい病気に進行することもあるため、命にかかわる重大な疾患であるということを認識され、前述の犬種の場合はどうか日頃から注意して見守ってあげてください。
引用:桑原動物病院

治療について

軽度の場合には、投薬と絶対安静(ほとんど動けないような小さなケージ内で安静)をすることで症状が治まることもありますが、症状が進行している、あるいは痛みが強い場合には外科手術が必要です。当院では手術による治療を積極的にご提案しています。〝痛覚〟反応がある段階であれば、90%以上で回復が見込めます。
外科手術で完治しない場合は、長期に渡るリハビリや車椅子による介護が必要になる場合もあります。いずれにせよ、早期診断・早期治療が重要です。
引用:桑原動物病院

このように、コーギーは太りすぎると健康上深刻な問題を抱えてしまうことにもなりかねません。普段から、食事や運動の面でしっかりと管理をしてあげましょう。

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まとめ

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コーギーの体重について「平均体重」は公表されていますが、それぞれの子の「ベスト体重」はさまざまです。あまり巷にあふれる情報にとらわれすぎず、動物病院やブリーダーの方、またコーギーを多頭飼いしている方の意見を参考にしてもいいかもしれませんね。

ワンちゃんの健康に重要なポイントとして基本は、栄養管理と適度な運動、マメなボディチェックです。コーギーは運動量が豊富なので、できるだけ遊ばせてあげて、ストレスが溜まらないようにしてあげましょう。もともとは猟犬なので、自然の中の遊びも喜ぶはずです。

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健康で長生きしてもらうために、日々よく観察して、その子にベストな体重を維持してあげてくださいね。

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