ワンちゃんは目の前にあるものが何なのか、口の中に物を入れることで対象を知ろうとします。人間の赤ちゃんも小さい頃はなんでも口に入れてしまいますよね。子犬の頃の甘噛みならまだ痛くなくて可愛いものですが、そのまま大きくなってしまうと人や物を傷つけてしまう要因にもなります。まだ子犬のうちに噛み癖を直してあげる必要があります。
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子犬はなぜ甘噛みをするの?
赤ちゃんのときの名残り
ワンちゃんが甘噛みをするのは小さい頃を母犬からお乳をもらっていた頃の名残りです。小さな頃から兄弟犬などと一緒に育つと兄弟犬と遊ぶ中で他のワンちゃんが痛がっているのを見て噛むのをやめたり、強さを調節ができるようになります。
しかし子犬の頃に他のワンちゃんとの交流がないとどのくらいの強さまでなら噛んでも大丈夫なのかを学ぶことができないためきちんとしつけをしないと成犬になっても強く噛んでしまうようになるのです。
歯の生えかわりのため
子犬の頃は可愛らしい歯が大人になるにつれて立派な犬歯に生えかわっていきます。乳歯の生えかわりはおよそ生後4ヵ月~5ヵ月辺りから始まり、7ヵ月~8ヵ月ぐらいで全てが生え揃います。その間は歯がムズムズとしてしまい、口の中が大変不快な状況が続くのです。そのため噛み心地のいいものを次々と噛んでしまいます。
飼い主さんに遊んでもらいたいから
噛み心地の良いものと前述しましたが、飼い主さんの手はワンちゃんにとって噛み心地が良いという訳ではありません。ワンちゃんが飼い主さんの手を噛むのは「構って!」という証です。
小さい頃から飼い主さんの手はワンちゃんを撫でたり、おもちゃをあげたりとたくさん遊んであげますよね。それによって飼い主さんの手は自分を構ってもらえるものだと学習していきます。そのため、ワンちゃんが遊んでもらいたいときに飼い主さんの手を噛んでアピールをするようになるのです。
また、ワンちゃんが足に噛み付いてくるのも同じ理由です。子犬の頃は目線の先にはすぐ人の足が映りますよね。飼い主さんが歩くと目の前の足が動いてワンちゃんは足と遊ぶために噛んでしまうことがあります。
子犬の甘噛みをしつける方法は?
ワンちゃんは野生の本能から噛む行為をする動物なので子犬の頃の甘噛みは仕方ないとそのままにしてしまうかもしれません。しかしそう思って放っておくと、成犬になってからでは治すことができなくなったり、かなり時間がかかってしまいます。子犬の頃にきちんとしつけをして直しておきましょう。
歯のムズムズにはおもちゃを活用する
子犬の頃は歯の生え変わりもあり、口全体がムズムズして噛みたいという欲求が強まります。そのため、全てが生え変わるまでの多少の噛みは仕方のないことです。その場合はおもちゃを与えてそれを噛むことによりムズムズを解消させてあげます。ワンちゃんによって好みが異なりますのでお気に入りのおもちゃを見つけてあげるとワンちゃんも喜びますね。
おもちゃを使ってしっかりとしつけを
前述した内容だけでは噛むことのしつけにはなりません。おもちゃを使ってワンちゃんをきちんとしつけていきましょう。しつけをするときのポイントはリードを付けておくことです。ワンちゃんがおもちゃで普通に遊んでいるときはたくさん声をかけてあげたり撫でてあげたりします。
しかし「もっと遊んで!」と手にも噛み付いてくるときがありますよね。その場合は大げさに「痛い!」と痛がるようにします。そしてそのまま狭い人間のトイレや風呂場などに連れていきましょう。痛がったあとにその場で無視をするようではワンちゃんは飼い主さんが怒っていることには気付きません。飼い主さんが部屋を出て行っても広い部屋ではそのまま自分だけで遊ぶこともできるため罰にはならないのです。
人間用のトイレやお風呂など狭い部屋などでひとりきりにされると遊ぶものもないため、「人の手を噛んだらつまらない部屋に連れて行かれる」と認識していきます。これが意外と効果的なのです。リードを付けておくのは狭いところに連れていきやすくするためです。
また、噛まれたあと少し時間を置いてから連れていくようでは、ワンちゃんはなぜ連れていかれたのかを理解できないため、噛まれたらすぐに連れていくようにしましょう。
ワンちゃんに噛まれても手を引かない
ワンちゃんと遊んでいる最中などに手を噛まれてしまった場合、決して痛いと感じなくても反射的につい手を引いてしまうかもしれません。指先を多少噛まれたくらいではそれでも問題なく離せるかもしれませんが、ガッツリと噛まれていてはそうではありません。ワンちゃんは本能上、口にくわえたものを引っ張られても離すことはしません。その上引っ張って遊んでいるものと勘違いしてより強く噛んでしまうこともあります。
それでは飼い主さんの手に傷が付いてしまいますので、決して手を引くことなく口の中にグッと押し込んでください。ワンちゃんは意図せず口の中にものが入り込むのをとても嫌がるため、すぐに口を開けて手を開放してくれます。
しつけでやりがちなNG行為
マズル(鼻先から顎にかけて)を押さえつける
特に甘噛みに対してはこれが一般的の方法だと言われています。しかし実際、効果はあまりなく人の手を嫌がるリスクが高まります。それを行うことにより撫でようとした手さえも怖がるようになったり、手に威嚇して甘噛みではなく本気噛みに発展することも珍しくありません。
無理やり続ける
しつけは諦めずに続けていれば、いつかはできるようになります。しかしその方法はとても大事です。前述したおもちゃでしつけをするでも、あまりにやりすぎて遊ぶの自体を嫌がるようになることもあります。そうならないためにも限度は大事です。子犬の場合はとくにそうですが、些細なことでたくさん褒めてあげるようにしましょう。噛まれたから怒るのではなく、噛まなかったことに対して褒めてあげることが大切になります。
子犬の頃のしつけは特に大切で、その方法によってはワンちゃんがトラウマになって成犬になったときに一切できなくなる原因を作ってしまう可能性もあります。そのためしつけは慎重に、正しい方法でしつけをしてあげる必要があります。ワンちゃんに対してNGとされていることはしないように心がけてくださいね。しつけをするにあたって重要なのはワンちゃんと飼い主さんとの信頼関係です。それを踏まえた上で節度を持ったしつけをして立派なワンちゃんに育ててあげましょう。
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