ワンちゃんにとって散歩は欠かせないものですが、子犬を飼ってきたときにはいつから散歩をし始めるのがいいのかわかりませんよね。子犬だと体力もないし、おうちにも慣れ始めたばかりだからお散歩まで急に始めても・・・と思っている方もいるのではないでしょうか?しかし子犬のうちのしつけのできるチャンスを逃すとお散歩嫌いのワンちゃんになってしまうかもしれませんよ!では散歩はいつから始め、どのように行えばいいのでしょうか?

 

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ワンちゃんにとって欠かせない散歩

ワンちゃんの散歩には運動不足の解消だけでなく様々な意味があります。散歩により色々なところへ行くことで神経系が活発になり、老化のスピードを緩めてくれます。他にも飼い主さんと一緒に散歩に行くというコミュニケーションにより絆を深めたり、散歩中に人やワンちゃんに出会うことで社会性を見に付けることができます。まずはどのように散歩を始めるのか見てみましょう。

散歩はいつから始めるのか

まず肝心なのが散歩デビューをいつにするかということです。少し前まではワクチンの接種が全て終わったあとからの散歩デビューというのが一般的とされていました。しかし今ではワクチンの接種が終わっていなければ病気に感染するリスクはあるものの、社会化期を逃してしまう方が問題だという考えにシフトしているようです。

子犬が外の環境に慣れるためには、生後3週間〜12週間「社会化期(臨界期)」と呼ばれる時期に、散歩を通して外の世界を体験することが大切だと考えられるようになったのです。社会化期はワンちゃんたちが外も含めた身の回りの環境に慣れ、外の世界にあるものは怖くないものだと学ぶための期間で、中でも生後6〜8週目が社会化に最も適した時期だと言われています。

もちろん、社会化期を過ぎてからでも、社会性を身につけることはできますが、学習に最適な時期を逃してしまうと、外の世界に慣れるのに時間がかかってしまうことがあります。
そのため、全てのワクチンの接種が終わる前に散歩デビューをさせるというのも1つの方法です。ワクチンが終わる前では心配という方には抱っこしたまま歩いて、外の世界を見せてあげるのも良しとされています。

散歩デビューに適した場所や時間

まだワクチンの接種が終わっていない頃の散歩は、感染源に接触しないように注意する必要があります。動物病院付近や愛護センター、ペットショップなどワンちゃんの多くいるようなところは極力避けるようにしましょう。散歩が怖いものと感じさせないためにも交通量の多いところや人通りの多いところも避けてくださいね。

それと同時に気温にも気を付けましょう。子犬は成犬よりも寒さや暑さに弱いので、できる限りそうでないときに散歩に連れていくようにしてください。飼い始めが夏や冬であれば、特に暑い時間や寒い時間は避け、気温のストレスを軽減させてあげる必要がありますね。

散歩に行く回数

散歩デビューしてすぐはキャリーバッグやカートなどで散歩をする場所まで連れて行き、「歩く」のではなくリードをつけたまま「軽く遊ばせる」だけにします。まずは2,3日に1度連れて行き、外を怖がらないようなら回数を増やしていきます。

1日1回、1日2回と増やし、外に慣れてきた頃にリードを持って少し歩いてみてください。リードをつけたまま遊ばせる目安としては生後半年頃までです。半年を過ぎたら普通の道を歩く練習をしてみましょう。最初のうちは少し歩く練習をして、残りはいつも通り好きなように遊ばせてあげます。そして歩く時間を徐々に伸ばしていってください。また、子犬の頃は肉球が柔らかいので長時間の散歩やアスファルトの上を歩かせると肉球が傷ついてしまう恐れがあります。公園など、緑が多いところを選んであげるようにしてくださいね。

 

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散歩コースの決め方

犬種により距離が異なる

ワンちゃんの散歩の理想的な回数は犬種に関わらず基本的に朝と夕方の2回とされています。距離は犬種や個体差により異なりますが、標準的なものは下記です。

小型犬:20~30分
中型犬:30分
大型犬:60分

中でもボーダー・コリーやコーギーなどの牧羊犬や猟犬は他の犬種より多くの運動量を必要とします。そのため、どれくらいの散歩距離がベストなのかは散歩のワンちゃんの様子を見て決めてあげましょう。散歩後にワンちゃんが疲れているのか、うたた寝をするくらいの距離がベストのようです。

散歩から帰ってきても元気いっぱいであれば距離が足りてないという証拠なので、距離を伸ばしたりおうちでたくさん運動させてあげてください。運動量が足りないとストレスの原因や問題行動を起こしてしまう場合もあるため、散歩の距離はワンちゃんの様子をよく見て決めてあげてくださいね。

散歩コースを決める際の注意点

散歩をする前にまずはコースをチェックしておきます。ワンちゃんが食べると中毒症状を起こす植物が意外と多くあるため、そのような植物がないことをチェックしておけるのが理想です。また、よく吠える犬のいる家の前や、ワンちゃんが拾い食いをしやすいごみ収集所(ごみの日に道路にたくさんゴミ袋が出るところなど)の近くは避けるようにすると安心です。

コースは日ごとに変える

ワンちゃんの散歩コースは決まっていることが多いかもしれませんが、なるべくであれば毎日別のコースにしたり、曜日でコースを分けるなどするのがいいとされています。毎日同じコースを歩いていてはコースに飽きてしまい、ワンちゃんが散歩を楽しめずに歩いてくれなくなることがあります。逆にコースを覚えてしまい早く終わらせようと飼い主さんをグイグイと引っ張って歩くようになりやすいというデメリットもありますね。

毎日散歩コースを変えられるほどの選択肢がない場合には、歩くスピードを変えてみたり、普段寄らないところに立ち寄ってみたり、散歩中に「マテ」などのトレーニングをしながら歩くことによりワンちゃんとのコミュニケーションも増えます。

散歩中のトラブルに対処する

子犬の頃や成犬になっても散歩中突然フセをして歩かなくなってしまったり、嫌がってしまうワンちゃんもいますよね。そのような散歩中のトラブルを防ぐため、対処法をひとつずつ見ていきましょう

散歩中に歩かなくなる

子犬の頃に散歩道を歩いてくれない主な原因として考えられるのが散歩への恐怖心です。過去に散歩中に他の犬に吠えられたり、道に落ちていた小石を踏んでしまったりなど・・・要因は様々考えられますがワンちゃんが歩かなくなってしまったら、まずはワンちゃんの落ち着ける静かなところへ移動します。大好きな公園があればもちろん公園でも大丈夫です。ワンちゃんの気持ちが落ち着いて、安心してあるけるようになるまで待ちましょう。ワンちゃんが落ち着いたようなら散歩を再開しても良いですが、一度帰宅してゆっくりとさせてあげることで安心感を与えてくださいね。

 

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リードを強く引っ張る

散歩中のリードは少したるんでいる状態が理想ですが、ワンちゃんが強く引っ張りピンと張ってしまうことがあります。リードを引っ張ることにより、首に負荷がかかってしまうため、飼い主さんとしてはできるだけ避けたいですよね。

ワンちゃんがリードを引っ張る原因としては好きなところに早く行きたいと思っていたり、好きな人やワンちゃんが近くにいることが考えられます。この対処法としてはリードを引っ張ったら1度立ち止まり、緩めたら進んであげるようにすることです。繰り返すことで徐々にリードを引っ張ると進んでもらえないと学習するようになります。大型犬などで制御不能な場合にはトレーナーさんに相談するなどして対処していく必要がありますので、そうなる前の子犬の頃から教えていくようにしてくださいね。

拾い食いをする

子犬の頃ややんちゃな犬種では、道端にタバコの吸殻や石、ビニール、腐った食べ物などを口に入れようとすることがあります。これらはワンちゃんの健康を害するものでしかありません。ワンちゃんが拾い食いしようとしている時は、口に入れようとした瞬間に叱るようにしましょう。叱るタイミングとしては、においを嗅いでいる時ではなく、口に入れようとした時です。しかし明らかに危険なものの匂いを嗅ごうとしている場合は、ワンちゃんに近づき、それを遮るようにして防いでくださいね。

 

子犬の頃の散歩について見ていきましたが、ワンちゃんによっては散歩が大好きな子もいれば苦手な子もいます。散歩に全く行きたがらないからといってそのまま放置していては、運動不足によりストレスが溜まる原因にもなります。しつけの一環としてきちんと外に慣らし、散歩に連れていってあげるようにしてくださいね。


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