犬を飼おうと決めたら、生後何ヶ月くらいの子を迎えようか悩みますよね。ブリーダー直販やペットショップではどれくらいの時期から販売されているのでしょうか?また子犬の場合、生後どれくらいの時期で迎えるのがいいのでしょうか?その辺りの情報を、他の方の口コミなどを見ながら調べていきましょう。

ペットショップでは何ヶ月くらいから販売されるの?

ペットショップのホームページを見てみると、早い子で生後50日から販売されていました。他の子も、生後55日頃から発売される子が多いようです。

参考:ペットショップ犬の家
http://dognoie.com/organismDetail/2000000726571

また、ブリーダーの方のサイトでは、ごくまれに生後1か月以内の子も紹介されていますが、お渡し時期は49日以降としているようです。

参考:ブリ-ダーナビ
https://www.breeder-navi.jp/

みんなは何ヶ月くらいで子犬を迎えたの?

“生後約70日で譲っていただきました!
うちは1ヶ月でした。
うちの愛犬は2ヶ月半でうちに来ました。
うちは4ヶ月くらいでした。
今居る子は9カ月で迎えた子
生後3ヶ月に家に迎えました”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1243650287

みなさんの回答は幅広く、家庭によって様々のようです。飼うならできるだけ幼い子の方が、子犬らしくコロコロしていて可愛いのですが…

 

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実は「生後49日から」と法律で決まっている!

実は、動物愛護法では生後56日を経過しないと、発売や展示をしてはいけないと定められています。ただし、この「生後56日」というのは法律で定められたものの、まだ実際に施行されている訳ではなく、現在はまだ「生後49日」という運用がなされています。

“(幼齢の犬又は猫に係る販売等の制限)
第二十二条の五  犬猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る。)は、その繁殖を行つた犬又は猫であつて出生後五十六日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡し又は展示をしてはならない。”
引用:動物の愛護及び管理に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S48/S48HO105.html

“生後56日(平成28年8月31日までは45日、それ以降別に法律に定めるまでの間は49日)を経過しない犬及び猫の販売又は販売のための引渡し・展示は禁止されます。”
引用:環境省
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508a/full.pdf

なお、この日数がいくら守られていたとしても、実際にペットショップに来るまでの間に、どのような環境で過ごしてきたのかがとても大切になります。

親犬といつまで一緒にいれたのか

ペットショップで販売する場合、早いうちに親から引き離されている可能性があります。一方、ブリーダーが直接販売する場合は、ぎりぎりまで母犬の側にいられることがほとんどです。同じ「生後○ヶ月」でも、親からいつ引き離されたかが、子犬の成長に影響してくるようです。

こちらは、犬は何ヶ月から飼い始めるのがいいかという問いに対する回答です。

“私が犬を飼い始める前に読みあさった飼育本では、ぎりぎり最低限が2ヶ月、理想的には3〜4ヶ月、6ヶ月がいちばんという海外の飼育本もありました。
いずれも「母犬や兄弟犬から引き離す時期」を示しています。生後半年までは、母犬や兄弟犬と一緒に過ごすことで、ごく初期は母犬の母乳から抗体を、それ以降は遊びながら犬社会のルールを学び、また母犬を通じて人間社会との付き合い方を学び、心身ともに健全な十分に社会化されたコに育つと言われています。
生後半年までは、母犬や兄弟犬と一緒に過ごすことで、ごく初期は母犬の母乳から抗体を、それ以降は遊びながら犬社会のルールを学び、また母犬を通じて人間社会との付き合い方を学び、心身ともに健全な十分に社会化されたコに育つと言われています。
日本の「ペットショップ店頭で2ヶ月」のコは、1ヶ月ちょいで母犬から引き離してせり市にかけられ、大根のようにせり落とされて「入荷」して店頭に並びますので論外なのです。例え母犬といっしょにいても、狭いケージに閉じ込めている子犬製造所のようなブリーダーでは、社会化は期待できません。もちろん早くに引き離されるよりはずっとすっと良いですが。
質問者さんは4ヶ月のコのお迎えをお考えなのでしょうか、親元にいるコなら理想的ですよ〜♪ペットショップでの4ヶ月なら、親犬と引き離された時期は2ヶ月のコと何も変わりません。大きくなっている分、事前に性格を判定しやすい、体調が変わりにくいなどのメリットがある反面、あまり人間と関わって来なかったコの場合、人間への興味が薄かったり、2ヶ月のコよりは躾に時間がかかる場合もあります。”
引用:Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1089847475

さらに、この方の回答を裏付ける話を紹介します。少し専門的な内容になりますが、どうぞ読んでみてくださいね。

 

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犬の大切な成長期「臨界期」について

臨界期」という言葉があります。臨界期とは、まだ幼いうちのある一定期間、周りの環境から刺激を受けて脳が急激に成長をする期間です。人にも動物にもあり、この頃にどれほどたくさんのことを学んだか、どれほど愛情を受けたかで、その後の発達の度合いが大きく変わってきます。

“臨界期とは、神経回路網の可塑性が一過的に高まる生後の限られた時期であり、生涯にわたる学習とは一線を画する。脳の神経回路は、生後の体験・経験により成長する。特に、視覚や聴覚などの感覚の機能や、母国語の習得に関わる神経回路は、臨界期の経験によって集中的に形成される。”
引用:脳科学辞典
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%87%A8%E7%95%8C%E6%9C%9F

もちろん犬にも臨界期はあり、生まれてから約4カ月くらいまでです。

“犬の場合、新生児期は外部からの刺激によって視覚・聴覚・嗅覚が完全な状態となる大事な時期であり、身近な自分の環境を習得する時期でもあります。鼻と眼で兄弟の存在、親の存在を確認するこの時期は、学習にとっても大事な時期であり、この期間中に学習しないと親や仲間の臭い、人間の臭いをかぎ分けることができなくなります。”

引用:amebaブログ「はぐれ獣医 純情派~異論!ワン論!Objection!~」
https://ameblo.jp/vet/entry-10021961063.html

犬の臨界期

第1臨界期 (0~3週齢)

子犬は誕生してから初めの21日間は常に母親または代理母と共に過ごし、例え母犬が食事をするときでも初めの5~6日はめったに母犬と子犬は離れることはありません。これは子犬が母親に依存しているということだけではなく母犬あるいは兄弟に寄り添うことによって体温が低下しないように保温する意味もあります。生まれたばかりの子犬の体温は初めの1週間は約29.4 ~32.2 ℃です。
子犬にとって最初の21日間は非常に重要で、保温、食事、母犬が舐めることによるマッサージ、および睡眠に専念します。しかし21日未満の子犬は、学ぶこともできないし訓練することもできません。

第2臨界期(4~7週齢)

21日目頃から子犬はよく見えるようになり、聞いたり臭いを嗅ぐことが出来るようになります。これから先の環境が犬の発達に大きな役割を果たす社会化期が始まります。これからの4週間で脳や神経系が発達し7週目までに成犬とほぼ同じレベルのキャパシティーをもつようになると言われています。
この時期(4~7週間)に他の犬と遊ぶことは幅広い成長を遂げるために非常に重要となります。7週以前に母犬や兄弟と離すと、完全に社会化できず、他の犬への関心が少なくなり、出会うすべての犬へ戦いを挑んだり、他の犬に怯えたり交配させるのが難しくなります。
これらのことからも子犬が新しい飼い主さんの家に行く理想的な時期は乳離れさせる良い時期でもある約8-10週齢であると言われています。生後21日までは学習させることが出来ない子犬に「学習させる最も良い時期はいつですか?」という質問に対する回答は「学べるようになったら出来るだけ早く」です。つまり第二臨界期(21- 49日)なのです。

第3臨界期(7~12週齢)

第3臨界期である49~84日(7~12週)は人と犬の関係を形成する上で非常に重要となる期間です。この期間は心理的にも感情的にも非常に敏感で感受性が豊かな時期ですので、様々な経験や教育を受けさせるべき時期で効率的に多くの事象を吸収することができます。この年齢では1回に長時間のトレーニングするより15分のセッションを毎日続ける方が効果的です。仔犬が最も社交的になり、訓練し始める最適の時期は5~12週齢と言われています。

第4臨界期 (12~16週齢)

このステージになると仔犬は母犬から独立し始め、犬は誰がボスであるかを決めます。本格的なトレーニングを始めることができる時期でもあります。16週齢までに社会化が不十分であった犬は他の犬と仲良くなるチャンスが極端に少なくなります。犬の社会化期に関する「臨界期」は生後21日~112日(生後3~16週)の13週間と言われており、一生に1度しかなく、この時期に2度と戻ることはできません。この短い期間の影響が仔犬の発育において極端に重要となることを理解しておくことが非常に重要となるのです。

引用:amebaブログ「はぐれ獣医 純情派~異論!ワン論!Objection!~」
https://ameblo.jp/vet/entry-10021961063.html

このように、脳と心の成長が目覚ましい臨界期は、できるだけ親や兄弟と一緒に過ごさせてあげるのがいいかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか?これらを見ると子犬を迎え入れる時期は、できれば生後4ヶ月くらいが一番いいのかもしれません。しかし、迎え入れる時期が早い・遅いに関わらず、最初はトイレトレーニングなどたくさんの失敗をしてしまうし、またたっぷりと愛情が必要であることにも変わりありません。時には根気がいることもあるかと思いますが、ひとつひとつしっかりと教えてあげて、愛犬と幸せな生活を送ってくださいね。


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